第2話 ヒロイン登場、ダイルミナ

所と日付が変わって日本のとある田舎町。


山と海の間に街がある、そんな平和な場所の山中に花川戸家があり

花川戸サイキック研究所兼花川戸ジムがあった。


そして、そんな花川戸家にピンチが訪れていた!!


ダンダンダンダンダンダンッ♪


と、スーパーロボットが発進しそうなBGMが聞こえそうな位に

仁王立ちで熱いオーラを全身から漲らせているのは誰か?


それはセーラー服を着た美少女、間違いなく美少女!!


だが、ただの美少女ではなかったっ!!


その頭部の武装はボリュームのある金髪の縦ロール、白い肌に青い瞳。


胴体にはバスケットかバレーか?夏の海ならビーチボールか大玉スイカか?

展開されたエアバッグといわんばかりの豊満な胸。


だが、そんな彼女を支える骨や筋肉はまさに地球を守るスーパーロボット。


2mの身長と、地母神と鋼の守護神が混ざった肉体から彼女はこう呼ばれている。


金剛武神こんごうぶしんダイルミナ!!・・・・・とっ!!

「・・・・・・誰が、金剛武神ですかぁっ!!」


獅子の鬣の如くドリルな縦ロールを振り乱し咆哮するダイルミナ!!


・・・・・・もとい、ルミナ・アームストロングは怒っていた。

「・・・・・いや、ルミナ?誰もそんなこと言ってないぜ?」

主人公のはずの少年、花川戸拳は自分のロボットであるサイナックルの格納庫で

正座をさせられてルミナに説教されていた。


ルミナの目から視線のビームが拳を射抜く!!

「・・・・それよりも、なんで学校をサボるんですの?」

笑顔だが怒ってるのがわかる口調でルミナが拳に問いかける。


「・・・・いや、仕事だから。」

と言い訳をする拳。


「生活なら、我がアームストロング財閥が支援いたします!!」

ルミナの実家はアームストロング財閥と言うお金持ちである。


ルミナ・アームストロングと花川戸拳、二人の関係は幼馴染で同級生。


幼い頃、拳がルミナと結婚の約束を交わした事がきっかけで

ルミナからは婚約者と宣言されており、学校ではスーパーロボット

とパイロットのようにセット扱いされている。


ルミナと拳、互いに両親が軍人で親友と言う事もあり中学校までは

ずっと一緒だった。


拳の両親が戦死し、拳が祖父に引き取られたことで高校は別になったはずだが

ルミナが拳を追ってお嬢様学校から彼の学校に転校してきたのである。


「それに、家賃などはきちんと支払っておりますわ!!」

現在、ルミナは花川戸家に下宿している。


ルミナは、幼馴染、爆乳、お嬢様、格闘家、押しかけ女房と

属性5個積みのヒロインであった。


「・・・・・いや、何でもルミナに世話になるのは辛いんだよ。」

拳も男の意地があった、彼もルミナを嫌ってはいない。


自分の力で稼いでルミナ娶り家族を養いたいと思っていた。

そして、婿養子にあまり良いイメージがなかった。


「お父様も婿養子です、あなたも私のお婿になるのですわ!!」

ルミナの方は拳を婿養子にして、彼も生まれてくる子供も面倒見る気満々であった。


「・・・・・・いや、それはちょっと。」

ルミナの婿になるのは、魅力はある。

拳にも母性の強いルミナに甘えたい、管理されて面倒見てもらいたいという気持ちは

無いわけではないが駄目になりそうな自分を戒める気持ちもあった。


「わかりました、今度の日曜日にあなたの好きなロボット格闘で勝負ですわ!!」

ルミナが宣言する、拳には彼女に気圧されてその条件を飲むしかなかった。













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