なないろ、きらり、こんぺいとう

わたしだって

ほんとうは

きれいなものをさしだしたかった


自分の胸の奥にある

七色に光る心のかけらを

一つずつ丁寧につまんで

とっておきの金平糖みたいに

あなたに捧げることができたら


いい子ぶりやがって とか

媚を売りやがって とか

何かを大切にするたびに

そんな言葉を浴びせる人たちが

七色を鈍色にびいろに変えていくんだね


わたしだって

ほんとうは

きれいなものがほしかったんだ


なないろ、きらり、こんぺいとう

ころり転がる心のかけら

手のひらで光る想いのかけら

あなたはどうかそのままでいて


ねぇ

甘く輝く七色を

ひとつわたしにくださいな


今からでもまだ間に合いますか


(初出:2019/12/19)

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る