詩集「真綿と綿菓子」

きみとぼくのこと、きみとわたしのこと

真綿と綿菓子

青い空に浮かんだ白い雲を見て

綿菓子みたいだねと君が言った

僕には真綿のように見えたけど

楽しげな君を否定などできない


君はあの空に精一杯手を伸ばし

一緒に食べようと無邪気に笑う

僕には無理だとわかってるけど

得意気な君を拒絶などできない


甘い綿菓子を頬張る君の笑顔が

真綿の様に僕の首を絞めるんだ


(初出:2019/1/1)

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