第四話 巫殿

「一体何だ!」 

「謀反者かっ!」

「いや、童ではないか」

 

 人々のこえが、遠くに聞こえた。

 朦朧とした意識の端で、タケルは幾つもの人影が自分を取り囲む気配を感じていた。

 口々に騒ぎ立てる、男たちの太い聲。

 一体、自分はどうなったのだろう。山の上から転がり落ちて、そして……。

 

 まだ僅かに眩暈を感じる。体の感覚が覚束おぼつかない。横たわっているのか、逆さ釣りになっているのか、それすら判断が追いつかない。転がり落ちる感覚が、まだ全身を支配している。


 唐突に、男たちの聲が静まった。

 静寂。その空気の合間をぬって、別の気配が動く。

 ゆらり、タケルの傍へ近づいてくる。花のような、良い香りがした。そして、衣擦きぬずれの音。


 タケルは、重い目蓋まぶたをゆっくりと開いた。一瞬、陽の光に眼が眩む。

 眼の前に現れたのは、美しい女人の顔だった。穏やかな眼、柔かな面差し。若く見えるが、その醸し出す雰囲気からして、タケルの母と云ってもおかしくはない年齢なのだろう。

 

「こんなに傷を負って」

 

 耳に心地好い、聲。女人の聲の余韻は、名残惜しむようにいつまでもタケルの鼓膜をくすぐっていた。

 女人は一切のためらいもなく自らの衣の裾を破ると、優しく労るようにタケルの顔を拭った。その衣は、常人が袖を通すことさえかなわぬ程高価な代物である事は、タケルにすら一目で判った。身につけた衣からだけではなく、その立ち振舞いからも女人がかなり高貴な身分の者であることは伺い知れた。

 タケルの全身は血と泥で汚れており、衣の切れ端だけではとても拭いきれるわけもなかった。女人の衣が皮膚に触れる度に、無数の傷が刺すような痛みを走らせる。

 

 タケルはぎこちない目線で、女人の手の動きを追っていた。その手の仕草は、記憶にすら残っていない母を思わせた。

 女人の動きに合わせて、美しい装飾の施された髪飾りが揺れる。丹念に結い上げられた長い黒髪は、上品な艶を湛えていた。

 その様子をぼんやりと見詰めていたタケルの視線と、不意に上げた女人の眼がぶつかる。

 タケルは取り繕うように、慌てて視線を逸らした。


「私と一緒にいらっしゃい。傷の手当てをしてあげましょう」

 そう云って女人は、柔らかく微笑んだ。


「しかし、このような得体も知れぬ童を……」

 家臣と思われる男が、困惑しながら口を挟む。


「傷を負った童を、放って行けと云うのですか」

 

 女人が、男を軽くたしなめる。口調は静かだが、言葉尻には有無を云わせぬ響きがあった。

 タケルはゆっくりと起き上がった。まだ少し、頭がくらくらする。

 タケルが落下したのは、柔かな布の敷かれた荷台の上だった。

 おかげで事なきを得た。あんな訳も判らぬ状況で命を落としては、笑い話にもならない。


 周囲を見回したタケルは、その光景に唖然とした。

 百人近い、鎧兜の武人。何十頭もの馬。

 そのいかめしい武人たちが、ずらり辺り一面を取り囲んでいたのだ。

 馬が引く荷台が幾つか。そして構える武人たちの中央には、女人の乗っていたであろう輿があった。錦で彩られた、鮮やかな輿。


 その様子に、タケルは完全に萎縮してしまった。

 この女人が、本来であれば自分など決して言葉を交わす事も許されぬ高貴な身分であるのは、間違いようもない事実だった。


「……お気持ちはありがたいのですが」

 

 女人の申し出を、タケルは丁寧に断った。 

 いくら十三になったばかりの童とはいえ、そこまで身の程知らずではない。


「このままにしておけば、傷が膿んでしまいますよ」

 タケルが断るも、女人は中々引く気配がない。

 どうしたものか。

 タケルは乱れた髪を指先で整えながら、視線を彷徨さまよわせる。周囲は兜の武人ばかりで、その終わりすら見えない。早くここから逃げ出したい。


「僕はこれから、神殿へ向かわなければならないのです」

「神殿へ?」


 女人が問い返す。

 武人や家臣が、にわかにざわめき立つ。周囲の空気の変化を感じ取り、タケルの神経が僅かに緊張した。何か、いけない事を口走ってしまったのだろうか。

 女人はしばし言葉をつむると、タケルの顔を真っ直ぐに見詰めた。


「そなたの名は」 


「タケルです」

 

 女人は表情を動かさぬまま、眼を見開いた。

 騒然としていた家臣たちの聲も消え、水をさしたように静まり返った。

 その静寂の意味も判らず、タケルは只、女人の眼を見詰め返していた。張り詰める神経。心臓が速い動きで打ち付ける。勝手知らぬこの世界、何が待ち受けているかなど想像すらできない。何しろ先程、神殿に向かう最中である事を明かしただけで切り殺されそうになったのだから。

 優しく傷を労ってくれたこの女人が、手のひらを返したように命を奪おうとしてくるかもしれない。

 タケルは全身を強ばらせ、身構えた。


 女人の朱唇しゅしんが僅かに動く。タケルの肩が震えた。


「私は龍貴妃りゅうきひ、時の皇帝の妃。神殿に棲まう者です」


 タケルははっとし、改めて女人の顔を見据える。

 皇帝の妃。この女人は、ここを司る王の妻。

 タケルは、女人の醸し出す、高貴で優雅な気配の正体を知った。


「タケル、私がそなたを、神殿までお連れしましょう」

 

 今度はもう、女人の申し出を断る理由もなかった。

 女人にうながされるままに、タケルは錦の輿に身を委ねた。



 神殿に到着してすぐ、タケルは皇帝の待つ玉座の間へと通された。

 広間の奥中央、金と天然石で造られた玉座に構えていたのは、龍王りゅうおうと呼ばれる時の皇帝の姿だった。

 座したままでも、その身の丈の高さは伺い知れた。衣の上からでも判る筋骨隆々な様は、先程眼にした武人を思わせた。

 けれどその面差しは、それにそぐわない程繊細に整っていた。美しく通った鼻梁びりょう。鋭い切れ長の眼は気高く縁取られ、龍王の呼び名にふさわしかった。


「お前がタケルか」

 皇帝の太い聲が、重くのしかかるように響く。その聲は、何かの大きな獣を思わせた。


「はい」

 

 少し上ずった聲で、タケルが答える。

 皇帝は眼を見張り、拍子抜けしたような顔をした。 

 皇帝はしばし、タケルを吟味するように眺めていた。その獲物を品定めする虎のような眼差しに、タケルは捕食される側の動物のように身を硬くする。


「お前は今から、巫殿みこでんで暮らすがよい」

 皇帝はそう云い放つと、興味を失ったようにタケルから眼を逸らした。


 案内を命じられた召使いが、影のようにタケルの両脇に構える。

 タケルは召使いに連れられ、皇帝の居る玉座の間を後にした。

 何か、呆気に取られた気分だった。玉座の間を出て小さく息を吐いたタケルは、自分が酷く緊張していた事に気づいた。すっかり脱力した足取りは、長い正座から立ち上がったばかりのように頼りない。汗の滲んだ背中に、ひやりとした冷たさを覚える。


 長く広い通路を抜け、開けた渡り廊下へと出た。面した庭園の方から、穏やかな水音が聞こえる。何処かに池があるのだろうか。

 緋色の敷物が鮮やかな渡り廊下を、召使いに連れられ無言のまま進んでいく。

 見上げると、天井には一面に龍の姿絵が施されていた。その生々しく厳めしい様は、今にも天井を突き破り天へ舞い上がらんとしているように見えた。

 巫殿。

 皇帝の告げたタケルの行き先。

 その場所で、これから自分はどうなっていくのか。タケルにはおおよその見当すらつかなかった。

 渡り廊下が終ると、再び長い通路に入る。ここまで来る間に、幾つもの扉を見た。この神殿には、一体どれ程の部屋があるのだろう。

 すれ違う、幾人もの召使いや官女たち。そして、武人。

 ここには、途方もない数の者たちが暮らしているのだろう。

 

 通路を行くうちに、出会う者の姿も少なくなってきた。

 やがてタケルを連れた召使いは、突き当たりにぽっかり口を開けた薄暗い地下への階段を降りた。湿ったひんやりとした空気が、タケルの肌を刺す。

 酷く視界が悪い。処々に灯る明かりが、かろうじて行く手を照らしているばかり。

 何処まで降りていくのだろう。すでにだいぶ深い処まで来ている筈だ。

 ようやく階段が終ると、岩壁の通路が現れた。やはり薄暗く、重く湿った空気。

 その通路を、一行は言葉もなく進んでいく。


 やがて通路の果てに、こけむした岩の扉が現れた。

 召使いたちが、ゆっくり扉を押し開ける。

 ゴロゴロと唸るように重い音を立てて、岩の扉が開かれていく。

 その先も、やはり闇の巣食う道が続いていた。そして、恐ろしく広い空間だった。天井どころか、双方を取り囲む壁すら見当たらない。

 足元には丸い大きな石を平たく切ったような道が敷かれ、一行をいざなうように続いていた。

 召使いに導かれ、タケルはその上をゆっくりと進んだ。

 点々と灯る篝火。石造りのその道は、龍の宮へ続く参道を思い出させた。

 もしくは、黄泉へと続く道。この世からあの世への境界を渡す道。

 タケルの背筋を、厭な寒気が這い上がる。その悪寒は、昨晩の祭りの時に覚えたそれに酷似していた。


 道の終わりに、揺れる人影があった。

 待っていたのは、三人の女だった。

 白い衣と紅の袴姿。その内二人は若い娘、一人は老婆で白髪だった。

 三人とも、長い髪を後で束ねている。

 巫女であることは、そのなりから伺い知れた。


「ここからは、私たちがお連れいたします」

 

 白髪巫女が、掠れた低い聲で云った。

 召使いたちは恭しくこうべを垂れ、無言のまま来た道を去っていった。臼闇の空間で、すぐにその姿は見えなくなった。まるで闇に喰われてしまったように。

 

「さあ、参りましょう」

 

 白髪巫女はタケルを促し、先を歩み出す。タケルは、三人の巫女の後に続いた。 

 歩みながら、やはり巫女たちは一言も口を開かない。

 その後ろ姿を見ながら、タケルは育ての親である婆様も巫長であった事を思い出した。婆様も、決して無駄口を効かない人だった。

 巫女というものは、皆そうなのだろうか。

 だが今は、他愛のない事でも良いから少しくらい口をきいてほしい。こんな薄気味悪い道で、どんどん心細くなっていく。欠けた心の隙が、闇に喰い尽くされてしまう。

 これから辿り着くであろう巫殿。そこに着いた後何が待ち受けているのか、タケルは何も知らない。まるで地の底に落とされたように不安なまま、ここまで連れられて来たのだ。

 タケルは後ろから巫女たちの様子を伺った。能面のように揺るがない横顔。

 こちらから何か話しかければ、応えてくれるだろうか。

 

 タケルは、意を徹して口を開いた。


「何故皇帝は、僕に巫殿で暮らすように云われたのだろう」

 

 独り言のようにタケルが尋ねる。

 白髪巫女が、静かに振り向いた。その冷やかな眼差しに、タケルは少し戸惑った。


「あなた様は、龍神様の御子です。龍神に召し使えるのが私どもの役目。ですから皇帝は、巫女のすぐ眼の届く処で暮らすようにおっしゃったのでしょう」

 白髪巫女は、感情の伺えない口調で答えた。

 

 龍神の御子。

 その言葉を聞く度に、タケルは喉元まで厭なものが込み上げて来そうになる。やはりまだ、俄には信じられずにいた。つい一昨日おとといまで、自分は何処にでも居る童だと思っていたのだ。鵜呑みで信じられるわけもない。


「本来であれば殿方は禁制の領域なのですが、あなた様がまだ童でしたので、皇帝もお許しになられたのでしょう」

 

 ならば、大人になってしまえばまた別の場所へやられるのか。

 タケルの安住の場所は、どうやらここではないようだ。眩暈がする程先の知れない己の行く末を、今はただ案じるしかすべはない。


 仄明かりの中を進んでいく四人の影。

 どれ程奥深くまで来たのだろう。

 気がつくと一行は、大きな扉の前に辿り着いていた。

 一面に水晶の飾りが施され、それが篝火かがりびに照らされる度に幻のように耀かがよう。

 タケルは眼を見張った。

 扉というよりも、門と云った方がよいくらいに重厚な構え。この現世うつつよから異界へと続く門。

 地響きのような音を立てて、ゆっくりと門が開かれていく。

 冥界という処に、いよいよ辿り着いてしまった。そんな錯覚に惑わされそうになる。

 

 そこは、駄々広い間だった。

 仄暗い広間の奥に、赤い炎が燃え盛り揺れている。その炎の正面に、人の形があった。

 こちらに背を向け、静止したまま炎の前に座している。

 長い髪を三つ編みに結い上げ、ゆったりと柔かな白い衣を羽織った後ろ姿。女人……巫女。その体の大きさから、タケルよりも幼い童のようだ。


「タケル様をお連れしました」

 

 白髪巫女の聲に、座していた影が静かに振り向く。柔かな頬の、色の白い愛らしい童女。

 タケルの思った通り、それは童女だった。

 濡れた黒い大きな眼が、タケルを見る。童女の額で、一瞬光が揺らめいた。

 

 !

 最初タケルは、臼闇の中で見た錯覚だと思った。

 真っ直ぐに向けられた、童女の眼。

 確かにそれは、幻ではなくそこに存在している。


 漆黒の眼。

 童女の額に開いたそれは、人の眼だった。童女の双眸そうぼうと、寸分も変わらぬ形の眼。

 時折瞬きすらする生々しい様が、造り物などではない証だった。

 額の眼は、童女の二つの眼と共にタケルを見据えている。


「祈りの儀の最中でしたか。これはご無礼を」

 

 白髪巫女がこうべを垂れる。 

 この白髪巫女から敬われるとは、余程の者なのだろう。そして、人を逸脱した額の眼。

 タケルは、何となく伏し目がちに童女を見た。何故か、じっと見てはならない気がした。

 それ程童女の存在は、神聖なもののように思われた。


「この方は、姫巫女ひめみこ様。龍神様に祈りを捧げられる巫女です」

 

 白髪巫女が、タケルに云った。

 童女の身なりは、他の巫女とはだいぶ違っていた。全身を、白地に鮮やかな刺繍の施された衣で包んでいる。この姫巫女と呼ばれる童女自身が、まるで他の巫女たちに奉られる神のようにタケルには見えた。


「タケル様の身の回りのお世話は、当分の間姫巫女様がなさってくださいます」

 

 白髪巫女は、再び頭を垂れた。それに続けて、二人の若い巫女も深く頭を垂れる。そして音もなく身を翻すと、門のような扉の外へと消えていった。

 三人の巫女が見えなくなると同時に、轟音を響かせ再び扉が閉められた。


 タケルは額に眼を持つ姫巫女と共に、臼闇の広間に残された。

 姫巫女はいつの間にか、タケルの傍に佇んでいた。間近で見る額の眼は、疑いようもない本物の人の眼だった。それを確かめた上で動揺せずにいられたのは、タケルが不可思議な事柄に少しずつ慣れ始めたせいだったかもしれない。

 タケルは、無言でいる事に窮屈さを覚えた。何かを話さなくては。


「君は幾つなの?」

 タケルが訪ねた。


「後二ヶ月程で、十五になります」

 

 タケルは、その歳を聞いて驚いた。

 自分よりも幼いと思った姫巫女は、二つも歳上だった。目の前の姫巫女は、どう見ても十かそこらの童女でしかない。背丈など、タケルよりも頭ひとつ分は小さかった。

 陽の光の当たらない植物は、他の植物よりもずっと成長が遅い。ここは、陽の光も届かぬ場所。

 人も植物と同じなのだろうか。

 多分幼い頃からずっと、この少女はこの場所で姫巫女として育てられてきたのだろう。

 外界の空気にすら、晒される事もなく。


「君はずっと、ここにこうして居るの?」


「ここで祈りを捧げる事が、私に与えられた定めです」

 

 凛と響く落ち着いた口調。

 その振る舞いは、十五という年齢に不自然な程毅然としていた。

 生を受けた時から龍神に仕える事を定められ、姫巫女と崇められる少女。

 童らしい遊びすら、知らずに育ったのだろう。

 やっと十くらいにしか見えない、幼く愛らしい顔立ち。

 一人の少女に与えられた運命にしては、あまりに過酷に思えた。


 当たり前の楽しみや喜びも知らぬ姫巫女は、それが当然のように龍神に全てを委ね続ける。

 タケルは、酷く苦しくなった。


「タケル様、お部屋へ案内いたします」

 タケルの心中も知らず、そう云って姫巫女は先を歩み出した。


「僕を案内した後、君はどうするの?」

 先を行く姫巫女の後ろ姿に、タケルが問いかける。


「私はその後、龍神様の元へ参ります」

「龍神様!」

 思わず聲を上げる。


 タケルの体に流れる血の半分は、龍神のものだと婆様は云った。

 龍神が、この巫殿の中に居る。

 それは、タケルに血を分けたという龍神なのだろうか。


「……僕も、一緒に龍神の処に行ってもいい?」

 

 姫巫女の三つの眼が、少し戸惑うように揺れた。

 タケルはどうしても、この眼で龍神の姿を見てみたかった。姫巫女は考えるように黙したまま、答えない。

「駄目なら、いいや」

 

 返事を返さない姫巫女に、タケルは自ら引いた。

 姫巫女を無用に困らせるつもりはない。

 タケルは、僅かに顔を俯かせた。


「……わかりました。お連れしましょう」

 

 はっと顔を上げたタケルの眼に、小さな姫巫女の姿が映った。


「只の人が踏み入れば、龍神様の怒りをかいます。けれど、龍神様の血を受けたタケル様でしたら大丈夫でしょう」 


 姫巫女の許しを得たタケルは、共に龍神の元へと向かった。


                         

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