高柳さんの独白

高柳神羅

第1話 まずは自己紹介から

 僕は此処カクヨムを初めとする複数のWEB小説投稿サイトの片隅で、自作の小説を公開しながら日々をひっそりと過ごしている自称底辺作家である。

 自称。そう、あくまで自称だ。僕は自分のことを底辺作家だと思っているが、僕の作品を目にしたことがある人たちが同じように思っているかどうかは分からないので、自称なのである。これで世間的にも底辺作家だと思われているなら『自他公認の底辺作家』となるのだろうが、まあその辺の評価は些細なことである。よって好きなように認識してもらうことにする。もしもこれを読んでくれている奇特な人がいるのなら、どうぞ僕のことは好きなように呼んでほしい。


 さて。自己紹介と副題に付けたからには、僕のことについてを語らねばなるまい。

 あまり面白い話にはならないと思うが、まあ話半分程度に読んでいってもらえればと思う。


 僕の名前──高柳神羅という名前は、当たり前だが本名ではなく作家名、ペンネームである。由来は個人的に好きな四文字熟語だった『森羅万象』という言葉の『森羅』の部分だけを取って、本名から取った漢字を当てて『神羅』という言葉を作ったものに語呂の良さそうな苗字を適当に組み合わせて作った名前だ。

 以前FF7に出てくる神羅カンパニーから取った名前なのかと訊かれたことがあるが、それは全くの誤解である。結果的に同じ名前にはなったが、真似たつもりは全くない。一応FF7はプレイしたことはあるのでその企業の名前は知ってはいたのだが。

 この名前は、もう随分と長いこと使っている。多分二十年近くは名乗ってるんじゃなかろうか。執筆歴自体はもう少し長いので、少し考えたら多分僕の実年齢がどれくらいなのかは分かってしまうと思う。

 こんな歳で未だにあんな作品を書いてるのかって? ……いいじゃないか、どういう話を書こうとそれは書き手の自由なんだから。


 僕は基本的に異世界ファンタジー系以外の作品を書かない。全く書いたことがないとは言わないが、殆ど手を出したことがない。

 何故なら、僕にとって異世界ファンタジー以外のジャンルの作品は共感するのが難しいものだからである。

 恋愛とかラブコメとかに出てくる甘い恋心なんかはその最たるものだ。あれは殆ど理解ができない……何故「愛」という感情が芽生えて、それを一生懸命に求めようとするのか。まずそこが分からないのである。

 愛は尊い、結婚は人生において最上の幸福だ、と述べている人が世の中には少なくないことは知っている。身内や親戚、友人が結婚したら誰もが祝福する。それを当たり前のことだと思う。それが一般常識である……一応、理解はしている。挙式に招待されたら正装して参列して祝辞を述べるのが一般常識だと知っているから、僕は表向きはそのように振る舞っている。

 しかし、内心ではこう思っている。「結婚ってそんなにめでたいものなのか? 必ずしなくちゃならないものなのか?」と。

 昔、こんな言葉を言った人がいた。「結婚は人生の墓場だ」と。僕の中にある感覚はそれに近いのだ。

 世間一般の感覚で見たら、僕の考え方は異質でおかしいのだろう。

 でも、それが悪いことだとは僕自身は思っていない。

 何故ならそれが僕という人間であり、それこそが僕の作家としての持ち味だからだ。

 恋愛が理解できないなんて変人だ、と指を指してくることは一向に構わない。そのことで馬鹿にされることはとっくに覚悟ができているので、好きなように言ってくれて構わない。

 しかし、そういう奴にも小説を書く権利があるのだということだけは、認めてほしい。自由な発想を飛ばして自分らしい作品を書く自由だけはどうか奪わないでほしいのだ。


 こんな人間が書いてる作品なんて変なものばかりだろう、と思われるだろう。

 こればかりはその作品を見た読み手が決めることなので僕からは何とも言えないが、少なくとも僕自身は日々真面目に執筆活動をしているつもりだ。

 過去の発言が取り上げられて叩かれることもありうる御時勢だが、世の中にはこういう奴が書き手として存在しているのだということを、どうか心の片隅にでも留めておいてほしい。


 これが、僕という人間である。

 初回なのでなるべく汚い言葉にならないように気を付けて文章を綴ったつもりではあるが、如何だっただろうか。

 これで少しでも僕という人間に興味を抱いて頂けたのなら幸いだ。


 次回からは、もう少し独白らしい話題を取り上げていこうと思う。

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