第7話 『溺れた?』 

 さて、またまた古いお話になりますが、小学校の1生年か2年生かという頃。


 だいたい、第1話の、電車内問題を引き起こした前後かと。


 つまり、1963~65年前後あたりかな。


 両親に連れられて、当時まだ《汽車》が走っていた東海道線をはるばると下り(これはいわゆる上り、下りの意味ですからね)、さらに海を渡って、両親の故郷に行きました。

 

 そこは、文字通り、海と川の村で、子供たちは、夏場には毎日水遊びをするのがあたりまえの場所です。


 なので、泳げないと言う事は、ほぼ概念にないという状況だったと思います。


 しかし、やましんは、お歌は上手でしたが、運動はからっきしダメ。


 もちろん、泳ぐなどどいう事は、考えたこともありませんでした。


 それを、知ってか知らずか、5つ上のいとこ様が、ぼくを地元の小学校のプールに連れて行ったのですな。


 で、なんだか、まったくわからないうちに、沢山の子供たちと共に、並ばされまして、飛び込み台に立たされ、ようい、ドンと、なったのでした。


 もちろん、どの子供も、どんどん飛び込んでゆきます。


 で、起こった事。


「おおい、ひとり浮かんでこないぞ~!」


「ひえええ~!」


「探せ~~~~!!」


 と、なったような。


 でも、実は、ぼくは飛び込んでさえ、いなかったのでした。


 まあ、その後の人生も、似たようなものでしたけども。


            ・・・《くたばれ、やましん!!》







 

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