第2話

なんだかんだで過ごしていれば、週末なんてあっという間に来た。あなたは私のために、デートプランを考えてくれていたみたいで。午前10時にマンション前まで迎えに行く、という趣旨のメールが金曜日の夜に来ていた。土曜日、私は服を買いに行った。勿論、デート用に。沢山のお店の入るショッピングモールに行き、沢山のお洋服を見て。私が直感で好きだな、と思った洋服を買った。紫がベースのワンピース。私は決して好きな色が紫なワケでは無いのに、引き寄せられた気がしていた。プチプラなアクセサリーショップにも寄り、ワンピースに似合いそうなネックレスを1つ買う。花がモチーフのシルバーのネックレスで、ワンポイントに黄色のイミテーションの宝石が付いている。家に帰って、ファッションショーの様に着てみる。本当に似合っているのか不安だ。そんな0.1%に満たない不安と99.9%の期待と喜びを抱えて、私は眠りに落ちた。

次の日の朝はデート当日で。当たり前だけど今さら、緊張し始める。きっちり2時間前に起きて、メイクやらなんやら支度をした。彼からの着いたよ電話を待ちながら朝のTVを観ていた。彼からの電話がくる。高層階ではない場所からエレベーターに乗り、下まで降りて行く。外の眺めが売りのエレベーターから彼の車が見える。さあ、デートの始まりだ!

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