第27話 書き手が陥るジレンマ「読まれるためには読まなければならないの?」

 おはようございます。RAYです(。・ω・)ノ゙オハヨ♡

 あっ……思わず挨拶をしてしまいました。何せ約二年ぶりの更新なので(笑)

 サボっていたわけではないのですが、創作論まで手を広げる余裕がありませんでした・゜゚(>ω<。人)ゴメンチャィ


 なぜ書く気になったかと言うと、お友だちから表題のような相談(質問)を受けたためです。筆力には自信はありませんが、カクヨムでは古参の部類に入るので少しは先輩風を吹かす……じゃなくて、アドバイスはできるかと思ってヾ(・ε・`*)オイオイ



 カクヨムに参入した書き手が、自分の作品をたくさんの人に読んでもらいたいと思うのは普通ですが、なかなか思うようにはいきません。カクヨムは書き手に対して圧倒的に読み手が少ないためです。しかも、異世界モノとラブコメの読み手が多く、そのほとんどが男性です。

 そう考えると、作品を読んでもらうには、カテゴリーを異世界モノやラブコメにして、中学生でも理解できる、平易で短い文章による、男性受けする作品を書くのが得策です。

 結果として、フォロワーや★が千を超えて書籍化されることもあり、書籍が売れれば出版社も潤うことからそのような作品は重宝されます。ただ、どれも劣化コピーみたいなものばかりで筆力が秀でているとも言い難いので、常に使い捨てのリスクはついて回ります。


 書き手の中には、いわゆるラノベ作家を目指してカクヨムに参入している者も結構いて、フォロワーと★の数を増やして出版社の目に留まろうと躍起になっています。中には、某巨大小説サイトからファンを引き連れて流れてきた者もいて、最初からたくさんのフォロワーがついています。また、長いタイトルの一部に女性蔑視ともとれるキーワードや白昼堂々と言葉にするのがはばかられるキーワードを挿入することで、検索にヒットしやすくしている者も目にします。自らの作品のPRに必死になっているのが窺えます。

 さらに、なかなか読まれない書き手に近づき作品に★を付けて褒めたたえることで、自らの作品にお返しの★を付けさせることを画策している者もいるようです。当然のことながら、★をもらった後は手のひらを返したように知らん顔です。真面目に対応したらバカを見るケースですね。賞を取る気満々な者が近づいてきたら、作品のカテゴリーと文章の質を見てしっかり見極めることが大切です。

 そのような者を利用するのも一つの手です。具体的には、読まずに★をくれてやるわけですが、それでは同じ穴のムジナになってしまうので、お勧めはできません。


 では、一般論として、自分の作品を読んでもらうためには、書き手はどのような行動を取ればよいのでしょうか? 「良作は放っておいても口伝に広がり、いずれ陽の目を見る」などと他力本願な考えを持っていてはまず読まれることはありません。過去にコンテストで受賞歴があったりコアなファンがついていれば話は別ですが、バックボーンのない書き手の作品は読まれないまま消えていくのが一般的です。


 ボクもそうでした。長編をアップしたところ、★はおろかPVすらつきませんでした。完結したら状況が変わるかと思って期待しましたが、状況は変わりませんでした。そこで取った手法は、本作の一話か二話に書いた通りなので割愛します。

 今もスタンスは変わりません。ボクがカクヨムにやってきた理由は一義的には筆力向上です。上手に書けるようになりたいという、切なる思いがありました。ただ、周りを見ると、どの作品も書籍化されてもおかしくないレベルで、後頭部を鈍器で殴られたような衝撃がありました(笑)自分の未熟さを実感し、周りの作品を読み漁って良いところを盗もうと必死でした。


 ただ、作品を読んでいるうちに少し余裕ができてきて、文章から作者の考えが見えるようになってきました。自分が共感できる書き手と友だちになりたいと思うようになりました。と言いながら、双方の人柄と作品の思想を踏まえて相思相愛になるのはとても難しく「言うは易し。行うは難し」です。

 でも、この世界も捨てたものじゃありませんでした。損得なしにボクに手を差し伸べてくれた方が何人かいて、今もお友だちとして付き合ってくれています。ボクのことをニックネームで呼んでくれたり、ダメ出しをしてくれたり、病気になったら本気で心配してくれたりしてくれました。そんな方々とは、自然体で互いの作品を読んでざっくばらんにコメントや★のやり取りをしています。長いブランクがあっても戻ってこれたのは、そんなお友だちがいたからだと思っています。


 書き手が自分の作品を読んでもらいたいと思うのは自然なことです。苦労して生み出した作品は、我が子も同然ですからね。陽の目を見ることで作品は輝きます。できるだけ多くの人に読まれるのが我が子の幸せだと考えるのも自然な発想です。

 でも、読んでもいないのに読んだふりをされるのは、かえって辛いです。そこが、前述した、賞を取るためなら何でもやる者とは違うところです。


 そもそも、作品を読んでもらったからと言って、相手の作品を読む義理は全くありません。逆に、強要するのは相互評価を助長する行為であって、運営から警告があってもおかしくありません。

 ボクの場合、真剣に作品を読んでもらった方は少しでもボクの考えに同調された方であると考え、相手の作品に目を通すよう心掛けています。そこで、縁がありそうな方には「作品を読ませてもらいます」といったメッセージを残します。ただ、読んでいるうちに合わないと感じたり、コメントのやり取りを通して合わないと思ったら離れます。ほとんどはNGですが、実際お友だちになった方もいるので馬鹿にはできません。


 言わずもがなですが、お友だちというのは一長一短にできるものではありません。相互の一目惚れは例外として、それなりに時間をかけて相手を知る必要があります。面倒である反面、成就した暁には大きなプラスとなります。ネットの世界は虚構の世界であってお友だちはすべて「ごっこ」だと言う人もいますが、そう思っている限り、お友だちはできません。

 カクヨム活動を行っていくうえで、お友だちの存在はありがたいものです。掃いて捨てるほどファンがいれば必要性は感じないかもしれませんが、何もない状態で、素人の作品にたくさんのファンがつくことはありません。だからと言って、クラスタ(相互評価を目的とする集団)を形成するのは規約違反です。メリットが無くなれば手の平を返す連中ですから、いつ背中から刺されるかわかりませんしね(笑)

 実際、ボクはお友だちの作品をすべて読んでいるわけではありませんし、読んでも♥や★をつけるとは限りません。お友だちもまた然りです。でも、揉めたりはしませんし、良好な関係は保たれています。そんな関係が「楽しく切磋琢磨」だと勝手に思っています。


 読みたくもない作品を無理に読むのは、嫌いな食べ物を無理やり口に詰め込まれるのと似ています。小学校の給食で嫌いな食材を無理やり食べされられて登校拒否になった子の話を聞いたことがあります。それと同じで、作品を読むことに義務感を覚えたらカクヨムライフが楽しくなくなり、遅かれ早かれ、去っていくことになりかねません。


 前述したとおり、web小説を読んでもらうには、トレンドの作品を書くか、執筆能力や発想に秀でていることが必要です。ただ、カクヨムはコミュニケーション機能が充実したサイトだけにコミュニケーション能力が長けていれば、足りない部分を補うことも可能です。言い換えれば、相互に尊重できる者――ともに切磋琢磨できる者を見つけて、それぞれが充実した時間を過ごすことができます。


 作品に対して意見を言ってもらえる方がいるのはとても心強く、執筆していくうえで大きなプラスとなります。そのような方との関係はプライスレスであり、大切にしていくべきだと思います。楽しいカクヨムライフを過ごすために。


 RAY

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