第5話 ありがとう

優衣は何かが切れたかのように

優衣の目から雫が

涙が溢れて、優衣の頬を濡らした

子どものように声を上げて、泣いた


僕は優衣の頭を撫でながら、『大丈夫、大丈夫だよ』


僕は安心してほしくて

もう優衣は、無理しなくていい、僕は頼っていいんだよ

だから、もう安心して?

もう辛い思いなんてさせない

僕が君を守るから

そう思いながら君の頭を撫で続けていた


そして、優衣は顔を上げて僕の目を見て

たった一言

『ありがとう』っと笑顔で


僕がずっと見たかった

偽りのない心からの笑顔

自然と僕も笑えたよ

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