第18話「命の選択を」

まずいエヴァのレンタル期間が迫ってる。まだ全部見てないのに。


 10代、20代の時の印象と違うのが、俺はエヴァっていうのは後半が謎めいていて好きだと思ってたんだけど、今になってみてみると、圧倒的に12話くらいまでの方が面白い。

 テンポもいいし、シーンが印象的で、非常に素晴らしいエンターテインメントだ。

ところが16話くらいの鬱ンゲリオン、いやメランコリオンから、筋を知ってる状態で見てても大して面白くないことに気が付いた。

 面白いんだけど、前半の方がよくできてる。

 あとは、ほんといかに、画面を動かさずに話を進めるかっていうことにかけてるよね。お見事だと思う。言われなければ、作画の節約でしたとは思わないレベル。


 さて18話は、親友のトウジがエヴァンゲリオン3号機のパイロットになることが決まり、その実験中、3号機は使徒に乗っ取られてしまうというもの。

 そして、使徒となった3号機と、シンジは対峙することになるのだが、当然戦うことができないシンジに対して、ゲンドウはダミープラグという、エヴァの自動モードを発動させ、3号機をトウジもろとも惨殺するのである。(当時生きてたけど)


 相変わらず、ゲンドウさんひどいです。

「なぜ、戦わない」

「だって、あれはエヴァじゃないか、パイロットが、人が乗ってるんですよ」

「戦わなければ、お前が死ぬぞ」

「いいよ、人を殺すよりはいい!」

「構わん、シンクロを前面かっと!ダミープラグに切り替えろ」


とまあ、シンジ君ごりっぱ!

ゲンドウさんは相変わらず人の気持ちがわからないお人ね。


 いつからだろうね、人の命より自分の命の方が大切って思うようになるの。未成年とか青年期っていうのは、どちらかと言えば、他人を傷つけてまで自分を守ったりしたくないって精神構造をもった人が多いような気がするけど、いつのころからかそういった公共の福祉的要素はなくなっていくような気がする。

 

まずは、自分! そして身内!


 俺の精神構造は今完全にこちらです。

長く生きれば生きるほど、自分の命が惜しくなってくる、たとえ腐臭を漂わせても生きていくことが正義。

 これだけは絶対に若い時に得られない気持ちではなかろうか。


 シンジ君には親父の要求がひどく残酷なものに見える、一方、ゲンドウにとって、シンジが持つ気持ちはとっくにどこかに捨て去ってしまったものだ。そして、ゲンドウがシンジに対して思うことは、まだまだ青いなということである。

 絶対に分かり合えない。

 若者の正義感(自己犠牲心)は間違いなく、中年、老年よりも強いのだ。

 大人は誰だって、自分と身内が可愛い。


 それにしても、(多分作画の節約のせいだけど)ずいぶんあっさりアスカはやられてしまう。

 ほぼ何もできていない。

 アスカの叫び声がキャーと響くだけ。

 徐々にアスカの地位が失墜していくのであった。

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