第6話「決戦、第三新東京市」

この話は心情がどうのこうのではなく、普通に戦闘シーンを楽しむ回である。


日本中の電力を集めて、ラミエルに向かって撃つシーンは何回見てもかっこいい。

3.11の時にも話題に上った「ヤシマ作戦」である。


 3.11の際不足する電力を何とかするために、計画停電が実施された。その際にどこからともなく、これって「ヤシマ作戦」じゃんという風に言われ、いつの間にか根付いたように思う。

 当時「絆」という言葉が日本のスローガンのようになっていたが、それもおそらくこの第6話の綾波とシンジの会話が由来だと思われる。


「綾波はなぜエヴァに乗るの?」

「絆だから」

「絆?父さんとの?」

「いえ、みんなとの」


 たしかこんな会話だったと思う。


 ちなみにオリラジの敦ちゃんは、クイズ番組でこの辺の会話を一字一句間違えずに答えるという狂人だったりする。

 もっとも絆というワードが本当にEVA由来かと言われると、定かではないが。


 改めてみて劇場版と比べるとアニメ版は結構あっさりしてる。ここを作り直したくなった気持ちはわかるなあ、劇場版の気合の入り方が半端ないわ。日本中の電力を集めるっていうのは男心くすぐるしね、「序」のこの辺の作画とか本当キレイだから、スクリーンで見るとマジで映える。


 まあ突っ込みどころはたくさんあったけど、そういう細かいのを全部捨てておいて、このシーンが見せたいという庵野監督の熱い気持ちが伝わる第6話でした。


 さてここで創作論。


 さっきいった第6話の突っ込みどころっていうのは、ラミちゃんはドリルで掘らずに、ビームで地面撃てば勝ちだったんじゃね?とか、日本中の電力って中部地方で一旦途切れんじゃね(周波数の問題)とか、陽電子って空気中にぶっ放せなくね?(柳田理科男によれば)とか、さまざまあるんだが。


 はっきり言ってそんなのこと気にするやつは、面白いシーンなんて書けないのだ。


 映像としてどうかっこよく見えるかを考えなければいけない。


 どうしても小説書くときに、あぁこれってこんな矛盾生まれちゃうじゃん。これはおかしいな、このシーンは書けないってなりがちだ。特にカクヨムはコメントがつくからまあそういうのが気になってしまう。


 よって補足するために細かい説明をいくつも入れてしまうんだが、ほんとうはそんなの恐れちゃいけないんだな。矛盾をすべて飲み込んで書きたいシーンを書くというのが、面白い物語を書くコツなのかもしれない。


 わかっちゃいるけど、なかなかできないよね。

 だから俺はエヴァを許さない!


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