Act.12[2月14日(百七十五日目)]

漏れ「今日は…。京慈の誕生日か」

虎彦はまだぐっすりと夢の中だ。

まだ起きる気配がない。

今日は京慈の誕生日と保育園が被ってしまった。

誕生日おめでとうは保育園帰りで言うとしよう。

漏れはさっさと支度を済ませた。

漏れ「虎彦、おきろー」

虎彦「んあ?もう朝か?」

漏れ「なに寝ぼけてんの?早くおきろー!」

虎彦「わーかったって!いててて!つねんなよ」

漏れ「あ、ごめんw」

……

虎彦の家から風鳴町にある保育園まで車で20分。

虎さん「さ、着いたわ」

虎彦「よーうし!今日も頑張ろう!」

漏れ「おーう!」

……

虎さん「さ、帰るわよ~」

また来たときと同じ道を戻った。途中、バス停の脇道を曲がった。

漏れ「え?」

驚きの声が隠せなかった漏れは、今日、京慈の誕生日だってことを思い出した。

キキィ

高原家の前に虎さんの車が止まった。

虎さん「さ、行ってきなさい」

ん?なんだこの"別れの時"みたいなシチュエーションは?

京慈「あ、虎彦たち!みんな、誕生日祝いありがとう!」

漏れ「誕生日おめでとう!」

京慈「うん。ありがと!」

虎彦「京慈、誕生日おめでと!」

後ろから来た虎彦も言った。

京慈「ありがと!」

虎彦「後で俺んち来いよ!」

そう言って虎彦は京慈の家から出た。

漏れ「待ってよー」

漏れはそのあとを追いかけた。

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