君は夏の夢物語 ーA ghost childhood friend and my summerー

二魚 煙

Prologue 添谷周の独白

 もしあんなことになるのなら、俺は彼女に思いを伝えたかった。


 しかし『死人に口なし』と言うように例え彼女にこの思いを伝えられたとしても、返事は返ってこない。


 これから俺はただ後悔を背負ったまま生きていくのであろう。


 だけど……。


 もしもう一度だけ彼女に会えるなら……。


 ――この思いを、俺は素直に伝えられるだろうか。

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