第2話 「▷横向きトライアングル▷」 陽野ひまわり様

 続きまして、もうひとりの主催者、陽野ひまわり様の作品です。

 ネタバレ含みます。ご了承下さい。


「▷横向きトライアングル▷」 陽野ひまわり様

https://kakuyomu.jp/works/1177354054885904727



     ◇   ◆   ◇



男やもめと彼の息子との、▷な同居生活


自転車事故で利き手の右手首を骨折してしまった女子大生の史桜(しお)は、居合わせた親子の家に期間限定で同居させてもらうことになった。


同居相手は三十歳のイケメンやもめ昂輝(こうき)と、彼の息子の小学一年生、澄晴(すばる)。

口の悪い昂輝と天使のような澄晴と一緒に暮らす生活は甘く楽しいものだけれど、縮まらない引き離せない十二歳差の三人では家族にはなれないのだろうか。



父―――母 の下向き三角「▽」ではなくて、

 \ /

  子



やもめ

|  \

|   JD

|  /

小学生  


の横向きトライアングル「▷」な恋のおはなし。


(作品紹介より抜粋)



     ◇   ◆   ◇



 イケメンがふたり!

 それだけで、うはうはです。

 特筆したいのは、作者様のイケメン描写。

 抜粋します。



>子持ち感どころか生活感すら無臭の端麗な容貌。

 切れ長気味のアーモンドアイには碧みを帯びた淡褐色ヘーゼルの瞳が宝石のように嵌め込まれ、すっきりとシャープな頬や顎のラインが硬質な大人の色香を漂わせている。

 座面の低いソファから突き出て鋭角に曲げられた膝は脚の長さを強調していて、サラサラしたチョコレート色の髪は窓から差す夕日をまとって柔らかく跳ねている。



>PCの画面のライトが昂輝さんの顔を照らし、くっきりとした陰影が彼の顔の端麗さを強調している。



 イケメンのひとり、昂輝は30歳の自称“男やもめ”。

 美貌とは裏腹に、口が悪いのです。

 しかし、行動には優しさがにじみ出ています。



>けれども、エクスカリバーも真っ青の切れ味鋭い毒舌は、不思議なくらい嫌な気持ちにならないのだ。

 それはきっと、言葉とは裏腹な優しさや愛情の豊かさが彼の態度からあふれ出ているからだと思う。



>今朝だって、目玉焼きの最後のひと切れが左手のフォークで上手く刺せず悪戦苦闘していたところ、向かいに座る彼がそれをひょいっと自分の箸でつまんであたしの口に入れてくれた。

「もどかしくてこっちがイライラするんだよ」って言いながら。



 口は悪いがお人好し(?)な昂輝に対し、6歳の息子・澄晴すばるは天使そのもの。

 無邪気で優しく、将来は父親似のイケメンになるんだろうな……

 ビジュアルは違いますが、「天地人」の頃の加藤清史郎くんの可愛さに似ている、と個人的に思いました。



 イケメンとは関係ありませんが、比喩の“かめはめ波”“メジャーリーガー”“エクスカリバー”が、語り手である史桜の大人になりきれない感じや、小さい男の子と一緒にいる雰囲気を感じました。



 ラブコメの名手・陽野ひまわり様の作品に、はずれはありません!

 なお、抜粋が多く紹介が長くなってしまい、申し訳ありません。

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