痒みと朱(異矛)

指の痛み

自業自得なのは分かってる

分かってるけど

また弱い私は

刺して剥がして押さえ付けて

其れを俺は滑稽だと笑う


弱い

止めなければ

思ってはいるが朱を見る為

生きてると実感し

生きてると証明する為

痒みを痛みにする為

刺して貫通させて剥がして吸い上げて

痒みから逃れる為

弱い私は痒みから逃れる為に刺す


異常な俺は朱を見る為喰らう為

赤を剥がし千切り喰らい吸い上げて

この時一番分からないのは

何故こんな事してるかじゃ無く

この身体で誰が主権を持ってるのか


自分でも誰が表に出てるか分からない

そろそろ

私殺ししないとな

そう呟いたのは俺だった

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る