自分と他人の評価は大体ズレている

「カシュアは自己評価が低すぎるんです。」

 セイラにカシュアの事を聞いたら第一声がこの言葉だった。

「カシュアが開発した魔術は効率が良くて評判が高いんですよ。無駄な詠唱をしなくて良い様に作られているんです。」

「詠唱て言うと長いイメージがあるよな。」

 ケエルの詠唱が終わるまで敵を食い止める事もしたな。

「それも魔術師の地位が低い一つの要因で詠唱が長いわりには効果が無くて、こうがっかりさせる様な・・・・・・。でも、腕が立つ魔術師は攻撃力も高いですし、治癒魔法も凄いんです。ただ、そこまで到達するのに時間が凄くかかるんです。」

 何か魔法使いや魔術師の地位が低い理由がわかった様な気がする。

「セイラはよくそこまで知ってるな。」

「カシュアにはよく相談にのってもらっていたんです。土地を豊かにするには精霊の力が必要になりますから、カシュアは詳しいですからね。」

「なるほど。ところで、手紙を書いてるみたいだが。」

「手紙というか、報告書みたいな物です。他国にも私と同じタイプの方がいるので情報を交換しているんです。」

「セイラと同じ様なお姫様がいるのか。」

「その方はお兄様に振り回されているみたいで、そろそろ我慢の限界が近づいて来ているみたいですよ。」

 ・・・・・・大変なんだなぁ。

 

 

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