第2話 悪役令嬢に私はなる!

画面の前のみんなっ☆彡.。

きっとお口をあんぐりしているだろう!!!


でもね、これっていい案だと思うの!

私、物語に織り込まれたい!!!

せっかくこの世界にきたのに、モブキャラだなんていやだ!


ということで、セリーナちゃんの悪役令嬢物語がはじまりはじまり!


とはいえ、死ぬのは嫌だ。

ワガママだって?えぇいうるさ(省略)


少しずつ死亡フラグを折り、あの悪役令嬢の変わりに私がヒロインを邪魔しない程度に悪役令嬢をやるんだい!

(それって普通の令嬢じゃんとか思ったけど悪役令嬢なの!!!!)


そもそも私の義弟になる子…つまりカロンはそれはもう絶世の美少年で。


私が6歳の時にやってくるはずで、原作ではセリーナはカロンの方に見向きもしなかった(らしい。)


でもあんなに可愛い義弟に見向きもしないなんてことできましょうか…!


いいえ出来ません!!!


そう、甘やかす。

私は義弟が大好きなのだ。


あぁ、早く6歳になりたいなぁ。


にへにへと笑うセリーナ(1歳)を母はとても微笑ましそうに見ていた。


____________

2年後…


私はもう3歳となった。

歩けるし、おむつも外れたし、お絵描きだって出来るぞ!!


…まぁ中身が成人済みだからね。ハハッ


それはともかく、義弟が来るまであと3年。


義弟がなぜ我が家に来ることになったのか。


カロンは元々貧困な地域に住んでいた少年で、母親は4歳の時に死去。

その後孤児院で育てられることになった。


孤児院では淫行がしょっちゅう行われており、カロンは相手も自分も気持ちよくなれる淫行が大好き少年だった。


とまぁそんなカロン少年の元に訪れたのが我が偉大なる父上である。

その孤児院は言うまでもなく違法の孤児院であり、前々から目をつけられていたらしい。


そこでカロンは突然酷い熱にうなされてしまう。


それを見つけた偉大なる父上はカロンを抱いて家に連れ帰ってきてくれるのだ。父上かっこいい💗


まぁ同い年の娘もいるし、とりあえず家で育てるかーということで、カロンは我が家の長男となるのです!


恐らくものすごく大変になると思うけれど、きっと大丈夫。


カロンは悪い子じゃない!

何度も周回した私が言うんだから間違えるわけがないわ!!


そして今日もルンルンと義弟が来る日を待っていた。


___________________

さらに3年後…


今日は遂にカロンと対面する日である。


あの美顔を直接見れる日がくるなんて…!と顔のニヤニヤが止まらなかった。


「セリーナ。おいで。」


お父様は優しく腕を広げる。

そしてその腕の中にとびこんだ。


「いい子にしていたか?」


私の頭を撫でるその手は、

男の人のとても逞しい手だった。


「うん!おとうさまがかえってくるってきいて、いいこにしてたの!」


愛嬌いっぱいの笑顔でそう答えると、お父様はすごく嬉しそうな顔をした。


「ところでな、急な話なんだけどな。」


「…?なあに??」


しってるさ。カロンくんだろ??

ふはは!やっとで!会える!


「セリーナ、君に弟が出来たんだ。

さぁ、カロンおいで。」


「…はい…」


カロンはすごく痩せこけた少年だった。綺麗な銀髪に赤い瞳。


まるでうさぎのようだ。


「カロンくんっていうの?

わたしはセレーナ!よろしくね!」


私がそっと手を差し出すと、カロンはおずおずとその手をとった。


それが私とカロンの出会いとなった!


カロンは今までろくに食べていなかった為体は痩せ細り、いつもふらふらしていた。


そこで私は急遽「三時のおやつ大作戦」を開始し、カロンを健康体にすることを決定した!


トントンッとカロンの部屋をノックする。

「カロン…?いる?」


ちらりとのぞき込むと、カロンはとても苦しそうにしていた。


どうやら悪夢を見ているらしい。


「カロン…?ねぇカロン!」


私は必死にカロンの体を揺さぶる。

それでも起きない。


「カロン!おーきーてー!」


なかなか起きてくれないので最終手段をとることにした。


「おきーろー!!!!!!」


必殺☆飛び込みジャンプ!ベットの端から思いっきり義弟の布団へダイブする。すると


「ん……?」


目を開けたー!!!!!!

セリーナ選手、素晴らしい飛び込みです!!!!!!


「カロン、おはよう!いまから、おかあさまとおやつなの。いっしょにたべよ?」


カロンの手をぎゅっと握りながらそう言うと、カロンは少し照れた顔で「うん」と呟いた。


そして私たちはお母様の部屋へと向かった。

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