第4話 応用跳躍学

「ええー、量子力学的観点から跳躍の時間推移を解析すると・・・」

 いつものように応用跳躍学の教鞭をとり残っていた雑用をこなすと、アランは研究室に閉じこもり清三の筋肉組織から得られたデータを確認した。

 コピー用紙に印刷された大量の数値を眺めて正常にデータを得られている確信を得たアランは次の工程へ進む用意をした。

 今行わなければならないのはこの数値の列をコンピュータを用いて解析することである。幸いこのプログラムは以前の研究でもう完成しているので、あとはデータを取り込むだけだ。

(頼んだぞ・・・)

 ファンが唸るコンピュータは黒地の画面にログを吐き続けている。アランは机の上にあるポットからカップにコーヒーを注ぎ、画面を睨みながらそれをちびちび飲んだ。

 しばらく待つと結果が出力された。アランはカップを片手に解析結果を確認する。が、画面に現れた"数値"を見たアランは驚きのあまりカップを落とした・・・

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