5話 決断3

その後、総司は千春を泣き止ませ何故泣いたのかを聞いてみる。


「中村さん、もう大丈夫?それでなんで泣いたの?」

「………」

「中村さん?」

「…千春…」

「え?」

「名前」

「う、うん」

「呼んで」

「ち、千春」


千春は、総司が千春の下の名前を呼ぶ様に千春は短い言葉で圧をかける。

総司が観念したのか千春の下の名前を呼ぶと千春は、満足したかのようにニコニコと総司の腕に抱きつく。


「えへへ〜」

「ちょ!」


あたってるあたってる!胸が!けど!柔らかいッ!!


「中村さん、は、離れてお、お願いだから…」


総司は、腕に抱きついた千春を引き剥がそうとする、たが千春は、総司の腕を断固として離さない。


「やだ…それと千春だから」


え、えぇ…はぁもういいや…まぁ、こられはこれでいいや!柔らかいし!


「はぁ…それでなんで泣いたの?」


総司がもう一度泣いた理由を問う


「だって異世界に召喚されてもう【LoF】でソージくんと会えなくなっちゃうとおもったから…」

「そ、そうなんだ…それで俺がステータスを見せた時泣いちゃったんだ」

「うん…」


総司は、千春が泣いた理由が分かって少しほっとする。そして総司がもう一つ気になったことを聞いてみる。


「な…千春は、なんであの時ステータスを表示させなかったの?」


総司が気になったのは、千春がステータスの見せ合いの時に千春だけステータスを表示せず口で自分のステータスを教えたことだ。


「それは、ソージくんもしってるでしょ?私のメインジョブ、あんなのあそこで見せちゃったら大騒ぎになるよ」


確かに千春のメインジョブは、剣聖だ、あんなに人が多い所でこのジョブを見せるのは流石にヤバい。


「確かに…」


総司は、納得するそれは自分も剣神という最高ジョブについてるからだ。


「そう言えばソージくん、みんながステータスの見せ合いっこしてた時どこに居たの?」

「俺か?俺は、スキルを使ってテーブルの下で隠れてたぞ、そして皆のステータスを覗いてた」


すると千春の表情が変わる。

それに気づいた総司は、「あ、やべ」とゆう顔で弁解を求める


「いや、覗いてたというかか鑑賞していたかなあはは…」


笑って誤魔化す、だがもう遅い。


「覗いてたんだへぇ〜色んな女の子のステータスを覗いてたんだへぇ〜」


千春は、ニコニコと総司を見る。だがその目は笑ってない総司は、冷や汗をかきながら救いを求める。


「だから覗きじゃなくて鑑賞して─」

「それで覗いてたんだ」


言葉で差へ切られた。

はぁもぉ、諦めよ……


「はい…覗いてました…」


折れた…だって怖いもん…特に目がニコニコしてるけど目だけが笑ってない…やめて…そんな目で俺を見ないで…泣いちゃうよ?


そして千春は、もう一つ言葉の爆弾を落とした。


「それとソージくんの部屋に入った時にベットで寝てたあのメイドさんなんでソージくんのベットで寝ていたのかな?ねぇなんで?」


またニコニコとして問う、だが目は決して笑ってない

それは、総司が千春を部屋に呼んだ時メイドのセリアが総司のベットで寝ていたからだ、だが総司はそれをすっかり忘れていた何故なら泣いた千春を慰めるのにいっぱいいっぱいだったからだ。

総司は、千春のその爆弾発言に思い出す。


「いやあれは、知らない!本当に知らない!もし本当だったらここで死ぬ!命に変えても知らないと言い切る自信がある!」

「本当に?」

「うんうん!本当に!この命にかけて!」

「本当?じゃあ許す」


よ、よかったぁ〜信じて貰えたぁ〜そういやなんでセリアさんが俺のベットで寝てたんだろ?まぁ誤解が解けたしいっか!


すると千春が口を開く、そしてまだ抱きついたままの腕に力が入るそして


「でも次あんなの見たら許さないから」

「はい、気おつけます」


総司は、次から部屋に誰かを呼ぶ時は部屋の中を確認してから人を入れるようにと密かに誓ったのだった…


「あの千春?腕そろそろ離してくれない?」


総司が未だに腕に抱きついたままの千春に離れるように言うと


「やだ」

「え、えぇ……」



そしてようやく長い一日が終わろうとして……るぅ?……のかな?


「お願いだから離して…」

「やだ」


終わるのかな?








(おまけ)〜セリアその後〜


セリアは、総司の部屋を出て行ったあと自分部屋へと行きベットへダイブする、そして枕に顔を埋めてセリアが総司の部屋でやった事を思い返す。


あぁ〜なんて事をしてしまったのでしょう…まさかソウジ様の匂いを嗅いでてそもまま寝てしまうなんて…うぅ、しかもあんなはしたない姿まで見られて…


そう思い返すとまた顔を真っ赤にして顔を枕に埋めたままベットの上でゴロゴロする。


あぁもぉ!やっぱり責任取ってもらわなくてわ!


また顔を赤くしてゴロゴロする。

するとコンコンとドアをノックする音が聞こえるそして


「セリアちゃーん遊びに来たよ!って何してんの?」

「あ!エミリアちゃん、もう仕事は終わったの?」


セリアの部屋に入ってきたのは、この国の第一王女、エミリア・バザールだ。


「うん終わったよ〜ものすごく疲れたけどでもセリアちゃんと遊ぶ為に頑張った、まぁそれはいいとしてセリアちゃん何してたの?」

「ふふふ♪私好きな人ができたの!」

「え?は?どうゆう事?」


セリアの思わぬ告白に戸惑うエミリア


「今日、勇者が召喚されたでしょ、それでおじ様が勇者一人一人にメイドを付けることになってそれで私がソウジ様の専属メイドとして選ばれたんだ、そして部屋に案内して自己紹介した時になんかビビっと来たんだ、それでね私この人なら良いかなって思えたんだ」


まさかの一目惚れだった!


「へ、へぇ〜…で、そのソウジって子のどこが良かったの?」


エミリアが総司のどこが良いのかを聞くと


「ん〜と、雰囲気かな?あと匂いもいい、ソウジ様の匂いを嗅ぐとなんかリラックスできるって言うか落ち着くの」


セリアが匂いを嗅ぐとと言った瞬間エミリアが「え?匂い?」と思い首を傾げる


「セリアちゃん匂いを嗅ぐってどうゆう事?」

「え?そのままの意味だよ?どうしたの?エミリアちゃん?」


セリアちゃん!貴方そうゆう事する子だったけ?!


「ち、ちなみにいつも匂いを嗅いだの?」


エミリアは、動揺しながらも聞く


「え?それはソウジ様が食事に行ってる間にソウジ様の部屋へいってベットの匂いを嗅いだだけだよ、そしたらなんか眠くなってきちゃってそのまま寝ちゃったけど…それがどうかしたの?」


エミリアは、セリアの爆弾発言に動揺しながらもセリアの恋を願った…


セリアちゃん…それストーカーって言うんだよ?でもセリアちゃんだからその恋を応援するよ…


「セリアちゃん…私応援するよ…だって親友だも…だから…がんばってね…じゃおやすみ…」

「ありがと!エミリアちゃん!おやすみ!」


そしてエミリアは、よろよろと歩き自分の部屋へと戻って行った。



こうしてセリアの一日は、終わるののだった…

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