第3話 歯車の唄

時には獰猛に

時には抱擁するように

噛み合い続ける歯車たち


僕らは運命という絡繰を

知らず識らずに廻している

剥き出しの歯車だ


退屈で、窮屈で、自由な歯車

いつか弾き出されても

何処どこかで

噛み合う宇宙の中の一つの歯車なんだ


こうしてあんたと酒を飲み歌い騒いで

誰かの喧噪の背景になってるが

明日にはあんたと殴りあってるかもしれない


ただ一個の歯車は廻る

ただそれだけでいい


時には獰猛に

時には抱擁するように

噛み合い、噛み合え、噛み合う

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