モンスターパレードハーレム

@naomy5050

第1話

春休みの中盤。気だるく勉強もゲームもなにもせずゴロゴロ寝るのが1番だと思いダラダラベットで寝ているナオユベル。


「はぁーだるいなー。楽しいことないかなー」


そう言って寝返りをうち壁側を見るとそこにはなんと銀髪ロングの美少女が目と鼻の先に寝ているではないですか。


「な、な、なんじゃ!?だ、誰ですか…あなた?」


ナオは一瞬慌てふためき起き上がったが我に戻り聞いた。


「ひぇー!?わ、わ、私はモンスターです!ウンディーネ族のアキです!」


アキも起き上がり自己紹介をした。

ナオは驚きつつも自己紹介をした。しかし


「もう知ってますよ?」


アキは平然と言い返した。そしてアキは


「モンスターの学校時代からあなたにはずっと興味がありまして課題とかは全てあなたとの体験をもとに書きましたから!」


アキはドヤ顔で言った。それにはナオもあまりの可愛さゆえに怒りなどは感じなかった。


「んで、いきなりなんなのかな?殺しにきた?」


ナオは自分と同じくらいの女の子がベットの上にいると思うと落ち着いていられなかったが無理やり平然を保つふりをして聞いた。


「私と契約して欲しいんです!」


アキは顔をナオの顔にぐんと近づけ言った。ナオは顔を赤らめながら


「契約?なにそれ?」


ナオは驚きながらも聞いた。

それに対してアキは丁寧に説明した。


「契約っていうのはですね私の水を操る力を自由に使っていいです!そのかわり私との約束を破らないで欲しいです!あ、あと異世界に行きますけどいいですかね?それだけでいいです!」


丁寧なのかわからなかったがつまらなかったし親が小さい時に二人とも死んで誰にも迷惑かけないと思ったナオは


「いいよ!けど約束って?」


聞き返すと


「まず他の女の人とかモンスターとはあんまりイチャイチャしないで欲しいです。我らが一族は昔から不倫とかには厳しいしなぜか怒りが爆発しちゃうんですよー」


ニコッとしながらアキが言う。

それに対してナオは


「それくらいいいよ?俺元々モテないからそんなこともないだろうし」


ナオは今までの経験からアキに自信を持って言った。

しかし、アキは


「そうなんですか?私あなたのことすごく好きですよ?」


ナオはそう聞きまた顔を赤らめる。それをクスッと笑いアキは


「行きましょうか?」


すると部屋の壁にゲートが出てきた。ナオは頷きアキに手を引かれゲートに入った。

そこには受付があったがたくさん人が並んでいた。


「多いですねー。時間がかかりそうなので並びながら仲良くなるためにもお話ししましょうか?」


アキが列の最後尾を指差して言った。

ナオは頷き付いて行き


「なんて呼べばいい?」


「んーアキでいいですよ?あなたのことはなんて言えば?」


「なんでもいいけどなんか候補あるかな?」


ナオは自分に自信がないのであだ名とかをつけるのは苦手なのである。


「ナオくん!」


アキはまた顔を近づけ言った。

どうやら観察している時からずっとそう呼びたかったそうだ。


そしてお互いのことを喋っていると自分たちの番が来た。


「あんたら名前は?」


受付のおばさんが睨みつけて言う。


「アキとナオユベルです」


ナオが指差して自己紹介をする。


「あいよ。では契約と誓いのキスを」


ナオはびっくりした。キスをしたのはおそらく親とだけだったからである。緊張するナオを横目に


「はい!浮気しないこと!それだけです!」


アキが手を挙げで契約の内容を言った。するとアキはナオの前に立ちほんの少し背伸びをして唇を近づける。それはナオの想像以上だった。


(やばい!唇同士じゃない!?舌が絡みついてくる。しかもアキの顔が赤いぞ!照れてるのかな…かわいい!)


ナオはそんなことを考えている間にアキはゆっくり離れた。


「よかろう。行け」


おばさんはさっきとは違いにっこりと笑い第二の、異世界へと繋がる門を開いた。


ここから新しい人生が始まるのだ。

ナオはアキとともに門をくぐるとそこには古代ローマのような古風な建物やパリやフランスのような綺麗な建物、日本の風情を感じる屋敷などいろいろなものがあった。


そんな中二人に声をかけるものがいた。


「おーっす!アキじゃーん!お?これがアキが大好きな人間かー」


肌が少し黒いギャルのような女の子のモンスターとその契約者の男がきた。


「ちょ、ミカ!なにいって…」


「ナオユベルですよろしくお願いします!」


アキの声を遮るようにナオが言った。


「へーかわいいじゃん。私ミカ。よろー」


ミカは軽々しく言った。しかし、横のしっかりしてそうな男の人が言う。


「僕はカイト。こいつはダークエルフのミカだ。よろしくな!」


カイトは丁寧に説明した。


「ちょっとミカ!ナオくんには手を出さないでよね?」


アキが心配そうに聞く。


「だいじょーぶ!アキの嫉妬にはかてないからねー。というか家あんの?」


ミカが聞き返すとナオとアキは口をぽかんと開け見つめあった。

大変なポンコツコンビの異世界ライフが今始まった。

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