カクヨムの書き方

流々(るる)

資料編 ――作品が出来るまで――

始まりは四つの単語から

『お掃除、承ります。』(「街のお掃除屋さん」改題)

https://kakuyomu.jp/works/1177354054885110387




 この『お掃除、承ります。』は、古槻もねをさんの自主企画から生まれました。

 企画ではいくつかの単語が指定され、それを「お題」として短編を一カ月の間に書き上げる、というものです。


 私が選んだお題は、負け犬あべんじゃーさんから出された、

「トマト」

「デスゲーム」

「一枚鏡」

「ワンボックスカー」

です。

 あなたなら、どんな物語を描きますか?




 まず最初に、この四つの単語の中で最も異質な言葉「デスゲーム」をどう扱うかを考えました。他のものは見たことがあるけれど、これだけは実際にあるのかどうかも分からない。もちろん参加したことなんかないし(笑)。

 やはり「デス=死」というイメージが強く、それをどう扱うか考えているうちに「トマト」と結び付き、話の骨格が出来ました。あとは「一枚鏡」と「ワンボックスカー」を場面描写につかうことで、プロットが完成。


 書き始めたときは情景描写が多かったのですが、なんかもっさりとした印象だったので途中からそれを削除して、会話文を主体としたテンポよく進む文体に絞り込みました。

 登場人物の立場、役割を想定し、

「彼ならば、こんなことを言うのでは?」と思いながら書いていくのは楽しかったです。

 千五百字ほどのショートショートなので、プロットから書き上げるまで三日間で一気に仕上げました。




 この作品への思い入れは、書き上げた後に始まります。

 読んで頂いた新吉さんから、「あの台詞は誰が話してるのか?」というコメントを頂いたのをきっかけに、本格推理小説の王道である「読者への挑戦」に無謀にもしてみたのです。


 さらに悪ノリして、ゼロ・ウォーターさんの企画にチャレンジ。

 本編を背景として、二百字ちょうどの「おまけ」も書いてみました。




 セルフレビューをうたっていながら、最後に頂いたレビューを転載させていただきます。レビューはどれもうれしいのですが、こりーさんから頂いた本編へのレビューはとても気に入っています。


【怖いのにずっとページにいてしまう面白さ…】

この文字数でこの臨場感、リアルで怖くて、ちょっと背骨がプルプルしてしまいます

ストーリーの動きというか、視点の変わりようのダイナミックさとクールさが本当にその場に居合わせているような気分になって、ビクビクしてしまいます

怖いのに…、その後の作者様からの問いをつい考えてしまう笑

この文字数でこんなに楽しめている事を、経過時間を見るたびに驚きました

すごい…

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