一人称に悩むワタシまたは俺もしくは僕の話

 いや、小説の地の文の話じゃなくて、エッセイやSNSで自分を指す際の一人称のお話なんだけどね。


 とまぁ、書き始めてはみたけど、枕はないわ、タイトルを本文の一部のように扱ってるわ……なんか酷いな。

 自分の文体を冷静に見てしまう事があって、それがたまたま今だったって話なんだけど、自由奔放で良いじゃないかと大らかに見る余裕があれば良いのだけれど、いつも通り「読んでくれてる人、なんかゴメン」って感じで少しだけ自己嫌悪に陥ったりする。いや、すぐ復帰するのだけれど。


 さて、一人称。


 話し言葉では、通常『俺』を使ってるんだけど、目上の人が相手だと『私』になる事が多い。書き言葉でも『俺』が基本なんだけど、ぶっきら棒な印象を与えたくない時は『ワタシ』。最近SNSでは、『ワタシ』を使う事が多い気がする。


 一人称によって、文体も若干違ってくる様に思う。『俺』が書く文章と、『ワタシ』が書く文章を比べると、やはり『ワタシ』が書く方が女性的で柔らかい……ような気がする。


 柔らかい方が読み手に優しいのだろうとは思うのだけれど、あらぬ誤解を与えてしまう事がある。以前はよくオフ会なんぞ出かけて行ったのだけれど、ネットで交流があって初対面の方から「男性だったんですね」と驚かれる事もしばしば。意図せずネカマになってしまっている。


 それならばと思い、某ネットゲームで女性を装って……つまり、意図してネカマになっていたのだけれど、これがぜんぜんバレなかった。

 ネトゲにハマって彼氏もいないアラサーOLというペルソナ設定で、料理、メイク、ファッションなんかのネタもぶっ込みながらチャットしてると、「え? わたしオッサンだよ?」と本当の事を言っても、「またまたぁ」などと相手から勝手に女性認定されてしまう。


 きちんと女性を演じる事ができて良かったといえば良かったのだけれど、生きていく上ではあまり役に立つとは言い難いスキルだし、チャットで思わせぶりな発言をすると男性たちがすぐに色めき立つから「嗚呼、男って生き物は」と男性不信になってしまうし、面倒くさい男達の相手をする世の女性は大変なのだなぁと変な立場から同情してしまうし、思わせぶりも度が過ぎて男性から言い寄られて困ったりもしたし、わたしを巡ってチャットで喧嘩が始まった時などは「おいおい、お前らオッサン取り合ってどないすんねん」と心の中で激しく突っ込みながら事態収拾を図らなければならなかったし……えっと、何の話してたんだっけか?


 そう、一人称。


 最近『ワタシ』という一人称に違和感が出てきたので、元の『俺』に戻してみようかと思う次第。そうすれば、もう少し勢いのある文章になるかも。

 もしくは心機一転、『僕』なんてどうだろうか。もちろん読みは、『文豪ストレイドッグ』の芥川龍之介風に『やつがれ』で。中二病は不治の病らしいから、もう完治は諦めている。


 まずはツイッターあたりから、一人称を『俺』に変えてみるかな……。

 気がついたらまた、『ワタシ』に戻ってたりしてね(苦笑)

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