第6話 記憶と覚醒と…。




3歳の誕生日の日、私は頭痛を伴う高熱で倒れた。私というか公爵家の第3子である私が倒れたんだけど、まあ統合されたからどちらも私だし。


その際に前世の記憶が戻り、今の記憶と合わさった。というか何かの映画とかみたいな感じで映像が流れ込んできた。


てか記憶取り戻すのに熱出したりするとか聞いてない。


そのせいでだるいし記憶はまた今度ちゃんと見ればいいかと思っていたら、部屋に誰かが入ってきた。


「フィア!目が覚めたのね!」


うーん、この人誰だ?

すごい綺麗な人だけど…記憶〜!


…どうやら私の母親らしい。

名前はアリス=モンクスフートでいつもお母様と呼んでるのね。OK。


「お母様…?」

「目が覚めてよかったわ。

急に倒れた時はもうダメなんじゃないかって思っちゃったのよ?」


優しく笑いかけながら頭を撫でてくれる。

私からしたら今知ったばかりの人のはずなのにすごく安心する…。産まれてから3歳までの私の意識のせいかな?


お母様は私のおでこに手を当て自分のおでこの温度と比べている。


「まだ少し熱があるわね…。何か食べれる?」

「ちょっと、お腹空いた…。」


お母様はちょっと待っててと言って部屋を出て行った。今のうちに家族構成とかは確認した方がいいよね。


面倒だけどやるか…。




―――――――――――――――――――


えっと…?


私の本名は“ネフィリア=モンクスフート”で愛称がフィアか。


で、お母様はさっき言った通りアリス=モンクスフートで人族だ。すごい美人。


お父様は…カクトゥス=モンクスフートで猫の獣人らしい。あと結構イケメン。


あとは4つ上の兄と7つ上の兄が居る。


4つ上の兄がヴァレリー=モンクスフートでネコ族の獣人。

7つ上の兄はラウレル=モンクスフートでハーフでは珍しい獣人じゃなく人族だ。


あとの細かい交友関係はまた明日…。

やっぱ明後日かも。一週間後でもいいかな。


家族の名前の確認がちょうど済んだ時、お母様が戻ってきた。


「ミルク粥、これなら食べれると思うわ。」


そう言うと私を起こして食べさせてくれる。


「おいしい…。」

「よかった!熱くない?」

「うん…!」


私はミルク粥が美味しくて次々口に運んでもらう。


「ふふっ、ゆっくりでいいのよ?」


お母様は私にお粥を食べさせたあと、眠るまで横にいてくれた。




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