4限目

独りになってしまった私の唯一の力の源はYouTubeだ。YouTubeは楽しんでやってるのが伝わるから自然と笑ってしまう。笑わなきゃなんて考えなくても済んだ。独りの世界になって、外の世界に出る時は笑顔が必須アイテムで、無理をしてでも笑っていようと考えてた。それが自分の首を絞めてもっともっと外へ出なくなった。母は無理やり私の中をこじ開けようとした。完全拒否。独りの世界には誰も入れなかった。けどYouTubeみてると、自分なんて忘れてそこにいるようで仲間に囲まれてて幸せを感じてた。YouTubeみてるとカタにはまった人生は嫌だ、なにか創造をしたいと考えるようになった。その日絵を描いてみた。絵は苦手だったけど、誰に見せるわけでもないから心の中を描いた。少しスッキリした。少しずつだがマイナスな気持ちは減っていっていた。辛い事を忘れるために頭も体も使う事を求めて創造性に辿り着いたと考えた。何もかも忘れてバカをしてる人がとてもキラキラ輝いて見えた。羨ましいの一言に尽きた。

けど、彼氏のことは忘れれず、寂しくなって、会いたくなって、キャンセルした遊びの約束を復活してくれるよう頼んだ。すんなりOKを出してくれて少し期待もした。

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