第36話回想、キンモクセイ、飛行機雲、2018.09.29

何処からか聞こえる声が、僕に回想を求めていた。


何? 誰?


青く澄んだ空にある白い飛行機雲?

風が運ぶオレンジのキンモクセイの香?


いや、違う。


ふと見ると、足元には赤い曼珠沙華がポツリと咲いていた。


「君なのかい?」

まるで手招きするようなその姿に、思わず見とれている僕がいた。



***



回想、キンモクセイ、飛行機雲が今日のお題ですね。


言葉のイメージから想像することが多いのですが、今日はキンモクセイを考えました。

花言葉は、「謙虚」「気高い人」とのことでした。


強い芳香に似合わず、小さな花をつけるから。

潔く花を散らすから。


確かに、四つの花弁を持つ可愛らしい花ですね。ただ、どうしてもキンモクセイの香はトイレの芳香剤というイメージもあるのではないでしょうか?

最近では見かけなくなったキンモクセイの香の芳香剤。


消臭技術の発展により、それほど強い香りは必要ではなくなったとかなんとか……。


潔く、香業界から撤退したキンモクセイは、そこでも気高い人となりを見せて食てたのでしょうね。


そう考えると、飛行機雲も似た感じがします。


大きな青いキャンバスに、一気に書き上げた白。

かすれる事もお構いなしに、力強く豪快に。

だけど、最後はかすれていく。


そう思うと、少しだけ似ている気がする。


うん、つながりそう。

では、場面をどうするか。飛行機雲が出来る条件。青空ですね!


青空が似合うと言えば、夏。

でも、秋の空もいいのでは?


では、秋にしましょう。私はあきのななぐさですから。


秋といえば、赤トンボ。彼岸花。


そうだ、今日は色でいこう。



そうして、色で考えたというわけです。でも、一体誰だったんでしょうかね?

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