怖い恐い話 (短編集)

moritake

意味がわかると怖い話

第1話 ずっと一緒

俺のアパートの隣の部屋には仲のいいカップルが住んでいる。

いつもいつも笑い声が聞こえる。

しかも同じ時間帯で、夜の11頃だ。

うるさくてうるさくてたまらない。

おもいきって、

「うるさくて迷惑なんですけど!」

と言ってみた。

すると、カップルは、

「すみませーん」

と軽く謝ったが。

少したってからすぐに笑い声が聞こえた。


数日後、隣の部屋から怒鳴り声が聞こえた。

「何でそうなるの?」

「あなただけなんだよ?」

「冗談はやめてよ!」

どうやら彼氏から別れたいと言われたらしい。

このあと何度も怒鳴り声が聞こえたが、

眠かったためそのままにしておいた。



朝、起きてすぐに隣のうるさい笑い声が聞こえた。

さすがに頭にきた俺は、

「朝からうるせえんだよ!」

と怒鳴ったが返事がなかった。

俺は外に出て、隣の部屋のインターホンをならした。

しかし出てこない。

笑い声は聞こえるままだ。

俺は諦め、部屋に戻った。

少し部屋が鉄臭く感じたが、特に気にもせずカップルの笑い声を聞きながら

ニュース速報を見ていた。

すると、カップルの自殺の記事が出てきた。

俺は一瞬にして背筋が凍りついた。








―おかしい所―


最初、俺とカップルの部屋は声が聞こえやすく、笑い声までも聞こえていたはずです。ではなぜ急に俺の声は通じなくなってしまったのだろうか。

最後にもあった通り二人は自殺しています。ということはカップルはもう部屋

にはいないはずです。ということはビデオをリピートしているか、あるいは

幽霊のたぐいかもしれませんね。

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