六一八年 三月某日。


 それは、岬の屋敷から、マーゴットが無事一歳の誕生日を迎えたことを知らせる便りが届いたのと同じ日のことだった。

「な……!」

 そつのないクヴェンが、ティーカップを落として割るところを、初めて見たような気がする。

 その日、リゼットの懐妊が判明したのだ。そしてようやく、二人はこれまでの事情を父に説明することにしたのだった。

「クヴェン……ごめん、大丈夫?」

 娘から説明を聞いて、割れたカップを拾うことも出来ず固まっていたクヴェンに、見かねたゲオルグが口を開いた。

 リゼットははじめ、妊娠が分かったら、父には自分ひとりで話をするつもりでいた。そもそも、自分がやると決めて、ほとんど無理矢理にゲオルグの承諾を取り付けたようなものなのだ。言いにくい話を彼にさせるのは気の毒だと思っていた。

 けれど、そういうわけにはいかないからと、ゲオルグも同席してくれたのだ。

「え……あ……いえ……」

 動転したクヴェンは目を泳がせるが、リゼットとゲオルグの顔を代わる代わる何度も見直してから、静かに息をついた。

「……取り乱してしまい、申し訳ございません」

 リゼットがクヴェンの娘である前に、クヴェンはアヴァロンの家令である。ゲオルグの選択について、クヴェンは異を唱えることのできる立場ではない。それが分かっているからこそ、ゲオルグは申し訳なさそうだ。

「こんな報告をすることになって、すまないと思ってるよ」

「いえ……」

 何を言われようとも決断を変えるつもりはなかったけれど、それでも、この話を聞かされて父がどんな反応をするのかには不安もあった。とても悲しませることになるのではないかと、思っていたから。

「……少し、ほっといたしました」

 けれど、父の言葉は意外なものだった。彼はそれ以上何も語らず、割れたカップを片付けはじめる。

「お父様……?」

「大公殿下、娘にはしばらく、お休みをいただいても?」

「それは……もちろん。僕もそうしてもらおうと思っていたし」

「ただ、今は娘の代わりを務められる者がおりませんので……」

「分かった。大丈夫だよ」

「医者の手配は私が」

「助かる」

「え、でも、私、お仕事はきちんと……」

 どんどん話を進めてしまう二人に、少女があたふたと口を挟むが。

「だめだよリゼット」

「養生しなさい」

 体調にはまだ何の変化も感じていないのに、休めと言われても困る。だが、上司と主人に即答でそう言われると、少女はそれ以上抗議することは出来なかった。

 とはいえ、仕事を休むといっても、その理由をおおっぴらにするわけにはいかない上、使用人部屋で何もせずにぼんやりと過ごしているのも、仕事仲間達に悪く思われかねない。結果的に、リゼットは、ゲオルグの部屋で一日のほとんどの時間を過ごすようになった。




「ん……あれ……」

 ドアが開いた音を聞いて、目を開くと。様子を見に来たらしいゲオルグが微笑んでいた。

「おはよう」

 執務室の隣の、この休憩用の簡素な寝室を、ゲオルグはリゼットの巣と呼ぶ。

 大丈夫だと思っていたものの、あっという間に体調は変化していき、最近は昼間なのに目を開けていられないほど眠いことが多かった。だから、自由に使って良いと言われているその部屋で、朝となく、昼となく、いつの間にか眠りこけていることが増えていた。

「す、すみません。私、また……」

 まだまだ、腹が目立つような時期でもないのに、下腹部に得体の知れない何かの存在を感じる。身の内に宿る新しい命が、確かに自分とは別の生命体であるのだという、畏れに近い、不思議な感覚。思い込みのせいだろうか。

「気分はどう?」

「平気です」

 巷で囁かれるほど、つわりは酷くなかった。むしろ……

「もうすぐ夕食の時間だよ、食べられそう?」

「はい」

 口にするのはなんだか恥ずかしかったけれど、食べても食べても腹が減った。

「ここに持ってきてもらうのでいいよね」

「すみません……」

「ううん、僕は食堂よりここの方が落ち着くんだ」

 ゲオルグはいつにも増して優しかった。それに、なんだか近頃は少し穏やかな顔をしているような気もするし、いつまでも酒を飲むような夜も減っている。

「では……お願いいたします……」

「うん」

 自分が、彼の心を支える役に立っているなんて、自惚れてはいけないと思いつつも、笑いかけてくれると嬉しい。

 口にはしない。態度にも。だけど、今だけは――


「この子、本当に男の子なの?」

 子が出来てからも、一緒に眠る日が多かった。隣に人が居た方がよく眠れるんだと、ゲオルグが言うからだ。

「そのはずです」

「そっかぁ。どんな子が出てくるんだろうな」

「立派な剣になれる子であれば良いと思います」

「立派な剣って?」

「エリン様みたいな」

「えええ……それは何か嫌だな。エリンなんか嫌いだ」

「嫌いって……」

「そうだよ。もう居ないからいくらでも言ってやる。あんな奴、大嫌いだ」

 リゼットの腹をさすりながら、ゲオルグは幸せそうに毒づく。

「この子はエリンみたいにはならないさ。僕の子なんだし、もうちょっと可愛げがあって、気遣いもできて、あと、女の子に酷いことを言ったりしない子になる」

 この子も、生まれた後はやはり、ゲオルグとは離れて育つさだめにある。そのことを分かっているはずなのに、それでも彼は、なぜか嬉しそうなのだ。彼もまた、自分と同じように、幻の幸せを見ているのだろうか。




 けれど――真夜中、息が出来なくなる不快感に、目が覚めることがある。

 身体ごと冷たい湖にドボンと放り出され、そのままもがくことも出来ずに沈んでゆくような。

 夢を見るわけではない。

 ただ暗闇がそこにあり、寒さがそこにあり、そして、全身に氷水のような汗をかいて目を覚ました自分が、そこに居た。

(ああ…………そうか)

 そうだった。

 そんな夜、リゼットは思い出す。

(私は、裏切り者だ)

 腹の子は、夜ごとに大きくなる。子が育つほど、呼吸が苦しくなる。己の身の内で、自分の命の領域がじわじわと減っていくような感じがして、とても恐ろしかった。何か、取り返しのつかない、とんでもないことをはじめてしまったような、そんな気がする。

「リゼット? どうした?」

 不意に、温かい手が背中に触れた。

 ゲオルグは――おそらく、アーシュラを出産で亡くした記憶が新しいからであろう――身重の体を随分と心配してくれているらしい。何か異変を感じると、夜中でも目をさまし、すぐに手を差し伸べてくれた。

「大丈夫です。申し訳ありません……」

「何か飲む? あと、着替えた方がいいね」

 優しい声、特別扱い。あれこれと甲斐甲斐しく世話を焼かれていると、胃に沈んだ鉛のような罪悪感が、ただの悪い夢であるような気がする。

 そんなはずはないのに。

 どろり、どろりと繰り返し浮かび上がる嫌な感じを打ち消したくて、甘い腕の中に滑り込む。青年はそれを受け止めて、柔らかくいたわるように抱きしめた。

 この半年あまりで、リゼットはこういうことを当たり前のように受け入れるようになっていた。

「寝られそう?」

「……はい」

 ゲオルグの真心が、すこしずつ愛に変容しつつあることを、心のどこかで感じる。今はまだ違う。けれど、今ではなくとも、遠くない未来のどこかで、この人は自分を愛するようになるのではないかと思う。彼の孤独も、引き受けた役目の重さも、亡くした人との思い出だって、分かち合えるのは私だけなのだ。そのことを考えるたび、軋むような罪悪感と共に、どうしようもない愉悦を感じてしまう。

 抗うことのできぬ幸福感に包まれて、少女は目を閉じる。

 朝まで眠ろう。

 けれどいつか、この人が私に愛を告げるとき、私はその罪の深さに、耐えることができるのだろうか。






 時は、静かに流れた。

 希望通りの男児を宿したリゼットの腹はだんだん大きく、重くなり、やがて、魚のように動き回るようになった。

 毎日、何をするにも体が重く、体調が良いとはとてもいえない状態だけれど、病院では胎児の経過は順調だと言われて安心していた。そんな矢先のことだった。

 朝からどうにも頭が痛いなあと思いつつ、身の回りの気になる場所を少しだけ掃除をしてまわっていた。

 クヴェンにもゲオルグにも見つかると咎められるのだが、職業柄、埃の積もっている場所を見つけると気になってしまうのだ。あまり動かないのは逆に悪いと聞いていたし、体を動かすと気分転換にもなって良いのだ。ちょっと動けば頭痛もおさまると思っていた。

 けれど――なんだか動くとめまいがするなと思ったら、視界がチカチカと点滅し、それから、いきなり暗くなった。

 その後のことは覚えていない。




「リゼット! リゼット!!」

 見覚えのない天井に、愛しい人の声が響いている。

 知らない部屋だった。

「あ……えと……」

 全く状況がのみこめない。さっき掃除していたはずなのだけれどと、手を伸ばすと点滴の管が見えた。

「良かった……気が付いた……」

 ここが病院であることにようやく気付く。何かあったのだ。

 自分に――いや――

「赤ちゃんは!」

 恐ろしい可能性に思い至り、無理矢理身を起こすリゼットを、ゲオルグが必死に押しとどめる。

「大丈夫! それは……大丈夫だから……!」

 その言葉に我に返り、脱力して再び横たわる。

 ようやく落ち着いて説明を聞いたところによると、軽い癲癇発作を起こして倒れたのだという。体調に気をつけるようにはしていたけれど、多少の不調は自然なことだと思い込んでいたせいで、異常に気付くことができなかった。


「……申し訳ありません」

 医者が退出した部屋で、少女は掠れた声で詫びた。幸い、今回の発作では母子ともに命に別状は無かった。ただし、今後同じことを繰り返す可能性もあり、決して楽観して良いものではないのだという。

「君が謝るようなことではないよ。無事でよかった……」

 ゲオルグはそう言って少女の手を握りしめる。倒れてから目をさますまで、どのくらいの時間が経ったのかはまだ分からなかったけれど、やつれた顔をしていた。心配してくれていたことは聞くまでもないことだ。

 周囲の景色を見る限り、ここは城内ではなくて、病院のようだ。忙しいだろうに、付き添ってくれていたのか。申し訳ないなと思いながら、掴まれた指の強い力に、自分が本当に悪い状態にあったのだと実感する。医者からも希なケースだと言われたけれど、健康だけが取り柄のつもりだったのに。

「本当に、申し訳、ありません……」

 腹の子はまだ小さすぎる。今出産するわけにはいかない。あと少し、ここにいてくれなければ。

 空いた手で、そっと自分の腹を触った。微かに蠢いているのが分かる。生きていてくれて良かった。ふがいない母を許して欲しい。

「私は……」

 自分の使命は、ただこの子が生きて生まれてくれば良いというものではないのだ。何としても健康で、しっかりとした子を産まなければいけない。でなければ、皇女を守る剣になんてなれないのだから。

 主人を裏切る罪を背負ってまで、剣を産む決意をしたはずだったのに。

 己の幸福にうつつを抜かした罰だと思った。

「……この子のことは、必ず守りきってみせます」

 あと少し、あと少しでこの役目を果たすことができるのだ。決意を込めて青年を見つめる少女に、ゲオルグは薄く笑って、首をふった。

「リゼット……僕はね……」

 静かに、けれど迷いなく、ゲオルグは告げる。

「今後、君の身にもしものことがあれば、息子よりも君を優先させる」

「え……」

「後悔したくないから」

 そう、きっぱりと言った。

 かつて、彼が同じ決断を迫られたことは知っている。その時の彼が、どんなに苦しんで答えを出したのかも。

 後悔したくない、なんて、それはつまり、あなたは後悔をしているのか? 姫を生かす道を選んだことを。

 マーゴットが生まれなくても、アーシュラが生きていれば良かったと?

 ――けれど、あの時と今回とでは、母の命の重さが違う。

「ゲオルグ様……」

「君が……大切なんだ」

 そんな、感傷的な判断をしてはいけない。あなたにはもう、守らなければならない娘がいるのだ。

 と、そう、言おうとして――言葉が続かなかった。

 彼の言葉を、嬉しいと、思ってしまったから。






 そしてその夜、とても久しぶりに、彼女の夢を見た。

 まだ彼と婚約する前の、元気だった頃だ。

 ゲオルグが遊びに来るのを、ソワソワと部屋で待っている。そろそろかしら、と、何度も繰り返してはエリンに呆れられている。

 迎えに行って参りますと声をかけると、くれぐれもよろしく頼むと、美しい瞳を潤ませてこちらを見るのだ。

 殿下はどうしてあんな口ばっかり上手い軽薄な男がお気に入りなのだろう。

 全く、あのミラノ男、殿下を退屈させたら許さない。

 幸運な少年にやきもちをやきながら、通用門へ向かったあの日が懐かしい。冷たくしても明るかったあの日のゲオルグは、私の大切な殿下を世界一幸せな女の子にしてくれた。

 大好きなアーシュラ。

 私がこの世に生まれてくることを最初に祝福してくれた人。

 主人であり、姉であり、友であり――ずっと一緒にいられると、思っていたのに。

 自分の忠誠心に、私は誇りを持っていた。

 同じ人を好きになって、その気持ちを隠さなければならなくなったときも、それは苦しいことであったけれど、自分を誇らしいと思うこともできた。

 彼女の幸せを、心から願うことができたから。

「…………」

 ひとり深夜の病室で、闇を見つめる少女の瞳に、涙が溢れる。

 分かってしまった。二つの願いに引き裂かれていた心が、行く道を決めてしまったことを。どんなに辛くても、私はこの命には逆らえない。

 生きている限り、人は変わってしまう。それは避けようのないこと。けれど、己に誇りを持てなくなってしまったら、何をよすがに歩いて行けばいいのか。

 この一年、私が見た夢は、真夜中の虹のようなもの。

 見えたような気がしていただけの、儚いまぼろし。




 リゼットの体調はしばらくして安定し、彼女は無事に臨月を迎えていた。

 ゲオルグは日に日にあからさまにリゼットを甘やかすようになり、彼女の体調に神経質になっていた。大丈夫だと何度も医者に説明させて、どうにか落ち着いてくれるような状態で、逆に骨が折れる。

 けれど、出産で自分が死んでしまうのではないかと、子供のように心配してくれるのはやはり嬉しい。たぶん、腹の子が無事生まれて、岬の屋敷へ託した後は、もっと愛してくれるような気がする。

 皇女が約束の十二歳になって、弟と一緒にアヴァロンに戻ってくる頃、私は三十歳。大公としての務めを果たす彼を隣で支えながらそれを待つことができたら、どんなにか素敵なことだろう。

 けれど、それは出来ないことだ。

 その道を選ぶ自分を、私は誇ることが出来ないから。




「……結婚!?」

 ゲオルグの目を盗んで部屋を訪れた娘からの頼みごとに、クヴェンは我が耳を疑って問い返した。

「はい。城を出て、外で結婚したいと思っています。お父様に、お相手を探して頂きたく……」

「ちょ、ちょっと、待ちなさい……」

 娘があまりに淀みなく言葉を紡ぐので、男は慌てる。言葉にして気持ちを聞いたことは無かったけれど、娘がゲオルグを愛していることは、疑いようのないことだと思っていたのに。

「私のような者では、ご縁を頂くことは難しいでしょうか。裕福な家に嫁ぎたいと思ってはおりませんし、年の離れた方でも――」

「そうではない!」

 思わず声を荒らげる。クヴェンは、城の若い使用人の娘達の嫁ぎ先を世話してやることも多いから、確かに、望むなら結婚相手を見つけてやることくらい難しくはない。

「何故なのだ。お前は、大公殿下を……」

「だからこそです。お父様」

 身重の体で、少女は笑う。

「殿下をお慕いしているからこそ、私は、道を間違えるわけには参りません」

「しかし……殿下もお前を頼りにしておられる。お前まで去っては、あまりにお気の毒だとは思わないのか」

「……思います」

「なら残りなさい」

「残れません」

 リゼットの言葉に、迷いは無かった。


「殿下はあの方の夫君です。私を愛してはいけない」

「リゼット……」

「お願いします、お父様。二度と、こんな我が儘は言いませんから」

「お前は……お前はそれで、幸せになれるのか?」

 喘ぐように尋ねる父に、リゼットは微笑んだ。

「……分かりません」

 そして、微かに寂しげに目を伏せる。

「けれど、この選択を後悔しないことは誓えます」

 彼女の人生は、彼女のものだ。たとえそれが、険しい道を歩む決断になるのだと分かっていても、こうして正面から助力を願い出られて、クヴェンに断れるはずがなかった。




「クヴェンと、何か話?」

 夕日の射す執務室に戻ると、書類の山を睨んでいたゲオルグが顔を上げる。少女は一瞬言葉を詰まらせるが、すぐにニコリと笑って頷いた。

「……最近、妙にイチゴが食べたくなってしまって。手に入らないかなと思って、お願いをしていました」

 冷たい果物を食べたくなるのは本当なので、半分は嘘ではない。

「イチゴ?」

「そうなんです。なんだか無性に」

「あはは、それなら、カゴ一杯出してもらえばいいよ」

「そんなには食べません」

「そう?」

 青年の横顔を、今日の名残の光が、オレンジに縁取る。

「君は食事まで隣で休んでいて、僕ももう少ししたら目処が付くから」

「……随分、板に付きましたね」

 熱心に仕事を続けるゲオルグに、リゼットは感心したように言った。

「何が?」

殿が」

「ふふふ、器用でしょう僕」

 嬉しそうにクスクス笑って、悪戯っぽく万年筆を回してみせる。

 一見いい加減で不真面目そうに見えて、とても真面目で丁寧だ。デスクに積み上げた書類は散らかっているようで、彼にしか分からない法則で片付いている。貴族達に裏で見下されていることを分かっているけれど怒らない。あらゆる困難を承知で、カルサスの名を捨ててここに来た人。

 やっぱりこの人が好きだ。

 ゲオルグ・アヴァロンの運命を生きるあなたが。

 腹を蹴る息子に急かされたけれど、リゼットは別れを告げなかった。

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