第七話

 といえども世界各地に発生した四次元立方体戦闘機の攻撃により巨億の人類は疲弊していた。実際に幾億人ものれいみんが犠牲となった。ようなる戦力のきつこうのなかでアニメーションの英雄たちはたたかいつづけたが犠牲者を皆無とするわけにはゆかなかった。日本の新潟県長岡市の幼稚園であいちゃんはおすなあそびをしていた。劇場版プリキュアのテーマソング「永遠のともだち」をせいひつくちずさみながら砂上の楼閣のようなものをつくっていた。で長岡市内にもワームホールが発生する。ふたつだ。なるせんじように湾曲した空間から白銀の四次元立方体戦闘機が出現する。しゆうしようろうばいした幼稚園側は園児たちを避難させんとするがあいちゃんは両脚がけいれんしてとんざんできない。ようなるあいちゃんをけんちゃんはきゆうじゆつせんとした。〈あるくがあや死ぬっけえな〉とさけびながらである。あいちゃんとけんちゃんを諦念して幼稚園側が避難を完了させると同時にれんらくのあったあいちゃんの両親がれきろくたるしやりようを疾駆させてほうちやくした。なる母親はあいちゃんを抱擁する。らいたる父親はけんちゃんをきゆうじゆつする。けんちゃんも四次元立方体戦闘機に喫驚してきゆうきようひやくがいしんとうさせていたのだ。二軆の四次元立方体戦闘機が四人に反応してこうしようしてきた。母親はあいちゃんを抱擁したまましやりように搭乗してほうこうする。〈おとうさんにげて〉と。無理だ。父親はすでに四次元立方体戦闘機によるけいじようがく的攻撃のはんちゆうにありしようけつを窮める頭痛におうのうしているらしい。こくそくとしながらもあいちゃんは絶叫した。〈ぷいきゅあたすけて〉と。刹那である。あいたいたるむらくもさんそうしたきゆう窿りゆうからふたりのひとかげしようしてきた。キュア・ブラックとキュア・ホワイトである。キュア・ブラックとキュア・ホワイトはきようじんなるパンチや旋風のようなまわし蹴りで四次元立方体戦闘機を撃破してゆく。いんの間隙に攻撃からまぬかれた父親はけんちゃんを背負ってしやりようばくしんした。キュア・ブラックとキュア・ホワイトは華麗に四次元立方体戦闘機をせんめつしてつぎなるおんなのこをきゆうじゆつしにゆく。発進せんとするしやりように肉薄したキュア・ブラックはかんとしてあいちゃんにいった。〈おべんきょうがんばってね〉と。あいちゃんは蹈鞴たたらをふむように大喜びした。

 決戦のときがきた。

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