中2病の経営者

 僕は、”土光敏夫” とタグが立てられたコーナーで30分立ちっぱなしだ。それほどに興味を引かれた。


「すごい・・・並の小説どころじゃない・・・」


 彼の経営を一言で言うと、”真正面” だ、と感じた。そしてこうも思った。


「これって、中2病だ」


 正直、真正面、本音、の3拍子で彼は現実の経営に当たった。そして、”そんなものは妄想だ” と言われる難事業や経営手法をことごとく成し遂げた。経団連会長となった時に、一切の企業献金を本当に廃止してしまったのもそれだ。


「すごい。。すごすぎる」


 僕は思った。

 本当にリアルの現実世界でこんな中2病的なこと実現されたら、小説ができることって一体何だろう、と。


 没頭してると、ピリン、とメールが入る。


”2人とも、すぐB1に来て”


 久内さんだ。

 僕はエスカレーターを降りて行った。

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