Mr.Brain

詩章

第0話 はじめに(サッカーをあまり知らない方へ)

読み始める前にポジションの位置等のサッカーの基本的なことやこの作品を書いた理由を説明しておきます。

もちろんストーリーを楽しんでもらいたいのですが、同じくらいサッカーについても楽しんで好きになってもらいたいので0話的なものを用意させてもらいました。

最悪これさえ読んでもらってサッカーに少しでも触れてもらえると作者的には嬉しいです。

更に1話2話と読み進めてもらえると感激です!


それでは、まずはフォーメーションについてです。


4-4-2や4-5-1等で表示されるものをフォーメーションと呼びます。

よくテレビ等で日本代表のメンバーを紹介する際にも使われています。


試合中基本となる選手の位置を表します。

最初がDF(ディフェンス)の枚数、最後がFW(フォワード)の枚数、真ん中がMF(ミッドフィルダー)の枚数を表します。MFとは中盤の選手のことです。

GK(ゴールキーパー)は入れずに自陣の後方から前方に向けてピッチを3分割してその人数をDF - MF - FW というように表したものです。


フォーメーションの数字は試合の中で攻撃時と守備時で変わります。

所謂システムというやつでこの辺は本編で触れていますし話が長くなるのでので省略します。


では、まず4-4-2を例にして説明していきます。

昔から良く使われているフォーメーションで中盤の形によってダイヤモンドかボックス、あまり使われませんがフラット等と呼ばれます。

ちょっと図的に説明してみます。


ここからは難しいと感じた方はさらっと流して1話に進んでもらっても構いません!


・ダイヤモンド


   CF  ST


    OMF

LMF      RMF

    DMF


LSB        RSB

   CB    CB



・ボックス


   CF    ST


LMF        RMF

   CMF CMF


LSB        RSB

    CB   CB



・フラット


    CF  ST


LMF  CMF CMF  RMF


LSB        RSB

   CB   CB


呼び方

CF(センターフォワード)

ST(セカンドトップ)

OMF(オフェンシブミッドフィルダー)

DMF(ディフェンシブミッドフィルダー)

CMF(セントラルミッドフィルダー)

SMF【LMF・RMF】(サイドミッドフィルダー)※L・Rは左右の意

CB (センターバック)

SB【LSB・RSB】(サイドバック)※L・Rは左右の意


上記のフォーメーションの特徴を順番に説明していきます。

ダイヤモンドはその名の通り中盤の4人がひし形に並びます。

両サイドハーフのハードワークが必要です。攻撃と守備で走りまわらなければなりませんし、守備をサボればそこから攻められてしまいます。

また、中央では2枚を縦に並べることによって攻撃と守備を分業させています。

中盤は求められる役割・能力が多いためフォーメーションによりそのタスクを他のポジションに分散させることもあります。

また、同じフォーメーションのチームがあったとしても、チームとしての戦術によってポジション毎に求められる能力は変わってきます。

例えばサイドの選手の場合はサイド攻撃が主軸のチームなら、攻守に走り回る体力・狙ったところにクロスを上げるキック精度・ドリブルで突破する能力等を必要とします。

中央へ流れてサイドにスペースを作ったり、カットイン(サイドから中央へ切り込むドリブル)してフィニッシュまでを求められる場合は更にパス精度とシュート精度も求められます。中央に流れて中でゲームの組み立てまでこなす選手もいます。


次にボックスです。

これは中央の2枚を横に並べ、この2枚に攻守のバランスを任せるやり方です。

状況によってこの2枚の役割は変わります。この2枚は攻撃面だけでなく守備強度も求められます。

最近ではこの中盤の底にいる選手をボランチと呼びます。ボックスの場合はダブルボランチ、ダイヤモンドの場合はワンボランチといった具合です。

ちなみにボランチでもDMFのように守備に重きを置く選手をアンカーとも呼びます。

アンカーのように特別な役割を担うポジションを別称で呼ぶことがあり、また言葉が生まれた国によって呼び方が変わるので沢山の名前があります。

日本ではボランチの選手に対して司令塔という言葉がありますが海外ではレジスタやピボーテという言葉があり、そのニュアンスがそれぞれ少しずつ違っています。


最後にフラットについてです。

これは一部のチームしか使っていませんのであまり見ないかもしれません。

守備の枚数を多くして負けないように戦うという感じです。

前線からのプレスをせず、自陣の深いところで皆で守るといった感じでしょうか。

最終ラインが低く裏のスペース(※ディフェンスとキーパーの間の空間のことをよく裏と言います)がないのでロングパス1本で裏へ抜け出され1点というリスクもありません。

デメリットは攻撃になったときに前線に人が少ないこと。さらに前と後ろの距離が長い(選手間の距離が遠い)ため、ショートパスをカットされやすいということもあるかもしれません。


攻守が完全に別れ、ロングカウンターで1点を狙うフォーメーションです。


以上でフォーメーションやポジションの説明は終わりです。


ここでの説明はあくまで基本的なこと、もしくは作者の考えです。人によっては考え方が変わるかもしれませんしそういう意見は私も聞きたいです。


例えばですけどダブルボランチの片方が守備が下手だった場合。

その人が守備のときは前へ出ていき、STが左右のどちらかのサイドハーフのポジションをとり、サイドハーフがボランチの方にずれて(サイドの人間が外から中央にスライドする)、中央の守備をより強固なものにするというシステムも考えられます。


それから、

本編でわからないことがあればコメントで質問をください。個別にお答えします。


ここがこうなるとこっちにスペースができるのか……みたいなことが少しずつわかってもらえると嬉しいです。

サッカーは22人でやるスポーツです。

ボールを持っていない人の動きがとても重要なのです。所謂オフザボールというやつで、相手ゴールから離れた位置にボールがある時、見るべきはドリブルをしている人ではなく、前線でどんな意図でどう動いているかということなのです。


そういったことがわかり始めると、

実際に日本代表の試合をテレビで観たときに「あっ! なるほど!」という気付きがあるはずです。


その時!


貴方はもうサッカーの魅力から逃れることはできません!



なんてね……


かなり長くなってしまいすみません。

それでは本編をどうぞ!

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