七つの像


ここに七人の像あり それぞれ剣をもち 聖所せいじょの柱となる

第一の像が開眼す それ則ち開闢なりて 日のきらめきをいざな

第二の像が開眼す それ則ち終焉なりて 日の燦めきをうば

第三の像が開眼す それ則ち命なりて 日の燦めきに生ずる

第四の像が開眼す それ則ち死なりて 日の燦めきからかくるる

第五の像が開眼す それ則ち和平なりて 日燦のめきをともと分かつ

第六の像が開眼す それ則ちいくさなりて 日の燦めきから他者を弾く

第七の像が開眼す それ則ち人の心なりて 滌湯できとうの使者なり

開闢は氷 終焉はほむら 命はみず 死は神の側へ

和平は豊穣 戦は神験 人の心は知識さとり

総ての像の力を以て この世をすくうこと能うか

軍の御力か 天空の御智慧か 大陸だいち恩恵めぐみ


右の手に剣を 左の手に炎をもつ者 像の最中に位置す

皆人彼の前にては屍人しびとの如くなるべし

像の化身曰く

総ては別の正義の給う正しさ ここにあり と


よ 人の子よ 空は朱い

今やどの天井も無に等しく 地を守れぬ……

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