『源氏物語』に行こう

桜井今日子

第1弾ツアー ✈︎✈︎✈︎

Departures ご旅行前にご挨拶

Day1  旅のしおり 

 皆さまこんにちは。

 このたびは『源氏物語』ツアーへのご参加ありがとうございます。

 本日はオリエンテーションとなっております。

 こちら、旅のしおりとなっております。ごらんくださいね。


 ✈︎✈︎✈︎


 ~ いずれの御時にか、女御、更衣あまたさぶらひたまひけるなかに、いとやむごとなき際にはあらぬが、すぐれて時めきたまふありけり。 ~


 こんな書き出しで始まる古文を目にしたことはない? 古典の教科書に載っていなかったかな?


 世界最古の長編小説(諸説あります)と言われる『源氏物語』の書き出しなの。

『源氏物語』『紫式部』、これらも授業で聞いたことないかな?


 聞いたことはあるけど、古典なんて難しいからキライだった。

 文法とか覚えなきゃいけなくてメンドくさかった。

 別に現代で生きていくには必要ないじゃん。

 受験科目じゃないから勉強してない。

 授業は眠かった。

 そんな風に思われる方も多いかもしれないわね。


 そして『源氏物語』

 光源氏という貴公子が主人公の物語。時代は平安時代。陰陽師安倍晴明が活躍したり、歴史上の人物では藤原道長が権力を握っていたころの時代ね。

 その藤原道長の娘で帝のお妃さまだった彰子しょうしにお仕えしていたのが『紫式部』。彼女が宮中でお仕事しながら書いた物語が『源氏物語』。全54巻、94万字越えの大大長編なのよね。原稿用紙2500枚分ですって。


 タイトルと作者名しか知らない。なんか次から次へといろんなオンナとつきあったチャラい男の話だろ? そんな印象の方もいるかもしれないわよね?


 千年前に書かれた恋愛物語。

 千年経っても語り継がれる物語。

 そんな物語を読みやすく訳してみたの。


 ~ いつのころだったかしらね? たくさんいるお妃さまたちの中でそんなにセレブじゃないけれど、とってもステキな女性ヒトがいたのよ。 ~


 さっきの冒頭部分、こんなことを言っているんじゃないかな。


 古文を専門に勉強したことのない素人がご案内する『源氏物語』への旅。


 大長編の源氏物語をざっくり大まかにご紹介。

 なんとなく知っている風になれそうにご案内。

 

 パスポート必要なし。

 旅行料金タダ。

 持ち物はほんの少しの好奇心。


 お菓子は300円以内、水筒の中身はお茶に限る、なんて言わないわよ。

 お好きなお菓子とドリンクを用意してね。美味しいごはんやお酒を飲みながらでもいいわね。

 ゆったりしたソファに座って。寝転びながら。電車の中で。

 お好きな時に、気の向いたタイミングで。


 旅の日程は、長い長い『源氏物語』の主な見所スポットの超訳とちょっぴりの雑学と作者のつぶやきエッセイの三本立て。


 30日間の『源氏物語』への旅をご一緒に。

 お気軽なタイムトリップ。平安お散歩。


 合言葉は


『源氏物語』に行こう! ねっ!


 ✈︎✈︎✈︎


 こんな感じのツアーにしようと思ってます。

 予備知識も専門知識も必要ありません。

 毎日出かけられるお気軽な平安、源氏への時間旅行。


 源氏物語の超訳(エピソードタイトルに📖を付けました)とちょっとした平安トリビア(エピタイ🎶)と源氏物語エッセイ(エピタイ🔖)の3種類のツアーのご案内です。

 気になるタイトルだけでも大丈夫です。

「出かけてみてよかった」と思っていただける旅になるようにご案内いたしますね。


 ツアーへのご意見、ご感想、ご要望などございましたら、ぜひお聞かせくださいね。30日間の日程のあいだで、可能な範囲でお応えしたり、ご紹介ができたらなと思っております。


 明日から本格的なツアーです。

 皆さんのご参加、心からお待ちしております。


 ね、『源氏物語』に行かない?




✨明日の予定

Day2  【桐壺】源ちゃん登場!

集合時間:お好きなお時間、気の向いたとき

集合場所:リラックスできる場所





  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る