私小説的ハーフフィクション

日当を目当てに除染作業員になった主人公による泥臭い日常。

文章が巧く、同僚として出てくる人々の時折見せる荒々しさが、主人公が身を置く肉体労働の現場に集ってきた人々の存在をリアルに感じさせてくれます。

哀愁ある中年男性が主人公の物語はカクヨムでは異質なのではないでしょうか。しかし、一話一話の長さも丁度よく、安定した表現力も相まって、ウェブ小説の中ではとても読みやすい良心的な作品だと思いました。

ポスト原発文学というにはあまりにも私的で、しかも虚実入り乱れている作品という事になっている。でも作中で描かれるような個人達の存在なしには、現実の全ての出来事は起こりえない。

除染作業員の日常について。
今後の更新も楽しみにしております。

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