第31話  波乱の一週間 in 福島

 次の日は昨日の続きである。刈払いの終わった坂田さんも集草作業に参加する。


 俺と斉田さんと坂田さんは、談笑しながら作業をした。同じ作業をするのでも黙ってするのと談笑しながらするのとでは、気分も作業効率も雲泥の差がある。当然楽しくする方が良いに決まっている。


 坂田さんは、こわもてのする顔とは裏腹に笑顔はとてもお茶目で愛嬌があった。


 フレコンに入れるのに手こずる木やイバラも、俺達にとっては文句を言いながらも笑いの種にもなっている。そして不思議と作業効率も上がっていた。


 俺にとって除染作業員としての初めての一週間は、波乱の中を無事に(と言えるかどうかは疑問の残るところではあるが)終えることができた。

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