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 そう。親の仕事が理由である。


 というのも君の親はニート。そして、ハサーシャの親は全日本ニートを死滅させる会の会長なのだ。

 町を歩いていると、ハサーシャの親が、「シェイム・オン・ユー!」と叫びながらニートにアルゼンチンバックブリーカーをかけているのを毎日のように見かける。


 そんな親を持つ子供同士が、相容れるわけがない。

 恋の予感皆無の関係性。

 なのに絡み合う視線と視線。

 熱っぽい吐息。

 甘いムードと、悲恋の匂い。

 どうして僕達、出会ってしまったの。

 自宅警備員の息子と、自宅警備員狩人の娘。

 きっと僕達、ロミオとジュリエットDA・YO・NE。

 こんなのってないYO・NE。

 神様ドイヒーDA・WA・YO・NE。

 こんな地球、無くなっちゃえばいいのにNE。

 いっそテロリストが来て、学校ごとめちゃめちゃにしちゃえばいいのにNE。


→19(https://kakuyomu.jp/works/1177354054885069702/episodes/1177354054885069993

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