空想の蒼

渚にて

冷えきった星の欠片をひろう

これは100年前

これは1000年前

これは1億年前の欠片

ペールグレイの波が打ち寄せる

小さな欠片をさらっては引く

ここは星の墓場なのだ

だからこんなに静かなのだ

頭上にはまだ熱のある星

もの言わぬ骸を見下ろしている

冷えきった星の欠片をひろう

水平線に向かって投げる

死んだ流れ星は波間に沈む

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る