「じゃあ奏太、続いて団体戦の説明をする」

　動揺してる俺をまったく気にせず、部長が次の説明を始める。

「３対３が基本だ。６分間で、より多く相手チームのをめくった方の勝ち」

「……部長、一応聞いておきたいんですけど、なんで男だけでスカートめくりなんですか」

「女子のをめくったら犯罪になるが、スカートめくりはしたい、という欲求を満たすために決まってるだろう。何言ってるんだ」

　アンタこそ何言ってるんだ。

「ちなみに、フィールドはこのエリアに限られる。だから逃げる相手を追いかけてスカートをめくる、みたいなケースはあり得ないぞ」

「男を追いかけてスカートをめくりたい欲求がありません」

　そもそもスカートを履きたい欲求もありません。

「早速練習に移るぞ。来週には入部試験を受けてもらうから、そのための特訓だと思え」

「試験あるんですか！」

　俺の質問に、部長は目を細め、ポンッと俺の肩に手を置いた。

「あのな、厳しい世界なんだぞ」

「世間の目は厳しい気がしますが」

「他校との試合だってメンバーは選抜だ」

「他の高校でもやってるの！」

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