第22話 「しかたない開胸しよう」「え? ここでですか?」


 夏に映画『劇場版コード・ブルー ドクターヘリ緊急救命』が公開されるので、過去エピソードが無料配信されている。全部みる必要もないだろうから、最新のシーズン3だけ観た。


 なんか、あのドラマ見てると、ついついあの手の専門用語を意味も分からず仕事中に使ってみたくなっちゃうのはぼくだけだろうか?


雲江「混乱してるな、まずはトリアージから始めよう」


 とか。


 で、ふと、医療の専門用語をキヨちゃんにきいてみたのだ。



 キヨちゃんは、ここで初登場だが、けっこう前からうちでバイトしている女の子で歳はノリちゃんと同じ。有名な医科大の看護科で勉強している。

 性格はあかるく、頭もいい。どんな仕事も、いやな顔ひとつ見せず、いつも八重歯のかわいい笑顔を絶やさない娘だ。


 いままでここに登場しなかったのは、それだけおかしなことをしないという証明である。



雲江「ねえ、サチュレーションってなに?」


 訊いた瞬間、いつも笑顔のキヨちゃんに睨まれた。


キヨ「血中酸素濃度です。SPOツーと同じです」


 どうやら瞬間的にスイッチが入ったらしい(笑)。


 ちなみにそのあと少し説明してくれた。


キヨ「指にパチンって挟むだけで調べられるんですよ」


雲江「え、あの指に挟むの、脈拍見てるんじゃないの? あれで、血液の中の酸素濃度なんてわかるんだ!」



 医療進歩はすさまじいな。キヨちゃんの変貌ぶりもすさまじかったが。



  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る