3話

体育教師赤坂のいきなりの出陣によって

職員室発煙筒作戦が台無しに鳴った俺たち生徒チーム。

現在の脱落者は互いに2名ずつ。

俺はパソコンチームに連絡をして設計図的なものをつくってもらっていた。


愛実『ねえ、一哉?大丈夫そう?』

隼人『まだ完成しねぇの?』

一哉『まあ、焦る必要はない。これやってれば学校もないし』

隼人『あ、そっか。その上勝てばこっちのもんってことだな!』

一哉『そーゆうこと。…しかし、赤坂から逃げながら他の教師を倒さなきゃいけないのはきついぞ…』

俺は予想外すぎる展開に俺は軽く混乱していた。

一哉『(うーん…どーやったらいいのか……とりあえず電気ショックが与えられるトラップに引っ掛かってくれれば…)』

俺がそう思ったときだった。

廊下の方から揉める声が聞こえたのだ。

??『う、うわぁぁぁぁ!!!』

??『待てよ…お前らが仕掛けた勝負なんだろ?かかってこいよ!』

??『早く逃げよう!』

??『待てといってるだろ!!!』

…その声は…里奈と海人……そして赤坂の声だった。

愛実『い、いまのって…』

歩美『まずい…ここであの二人を失ったら…』

一哉『くそっ!!おれが行ってくる!!』

隼人『ちょ!?お前が行ってやられたら負けなんだぞ!?』

俺は隼人が止めるのを無視して教室からでた。

その瞬間…後ろから腕を捕まれた。

一哉『!?』

振り替えるとそこにいたのは…2年学年主任の岩本夏蓮だった。

岩本『西野君?どこ行くのかな?』

一哉『い、岩本先生…』

岩本『君はたしかリーダーだったよね?…じゃ、ここでこの勝負も終わらせちゃおっか』

岩本先生は俺の腕を掴んだまま反対の手を腰のナイフに当てる。

一哉『先生ごめんね…』

岩本『なっ!!』

俺をスマホの光の目に至近距離で当てた。

そして、先生が怯んだすきにナイフで左胸の敵マークにナイフを突き当てた。

一哉『脱落…お疲れ様でした』

岩本『…やるわね…』

岩本先生はそういいながらスマホでメールを打ち始める。

一哉『!!…それは?』

岩本『脱落者はメールによって校長先生に報告されているの。

ついでに言えば自分がやられた場合もメールすることになってる。あと…はいこれ』

一哉『な、ナイフ?』

岩本『私たち教師は脱落したからと罰ゲームがあるわけではない。その代わりナイフを生徒に譲らなきゃいけないの』

一哉『その場に生徒がいなかったら?』

岩本『脱落した先生は生徒と同じようにベストを脱いでるから

その先生声をかければもらえるわ』

一哉『…ありがとうございました』

俺がそう言ったとき…放送がなった。


放送『教師チーム 生物 岩本夏蓮  歴史 夏木一樹 脱落

生徒チーム 生田翔太 脱落

残 教師チーム95人 生徒チーム 147人』


一哉『!!!』

岩本『赤坂先生は本気よ。こういう下克上みたいなの大嫌いな人だから。生田君は残念だけど仕方ないわね』

岩本先生はそういいながら去っていった。

一哉『(将太が消えたか…くそっ…)…ごめん』

俺はそう呟いて3-Bの教室に戻った。

隼人『だめだったか…』

愛実『一哉がやられてないだけ希望はまだあるよ』

一哉『新たな情報を得た。今岩本先生を倒したのは俺だ。

出た瞬間捕まってな…でも、倒された先生はナイフを譲らなきゃいけないらしい…だから、武器はまだ増やせる!』

その時、真春から電話があった。


TEL

一哉『もしもし、真春?』

真春『大変だよ…』

一哉『どうした?』

真春『体育教師が全員出陣してる…しかも2人1組で…』

一哉『なに!?(8人の男女込体育教師…赤坂は誰と…)』

真春『赤坂は…渡邊とくんでる…』

一哉『なっ!渡邊と…!?(うそだろ…)』

1番厄介な教師とペアを組まれてしまった。

渡邉とは…渡邊統のことで野球部顧問…学校1の鬼教師。

真春『どうする…?まだ職員室張り込みチームからは連絡が来ない…5人が劣りになって走り回ってくれてるけど

この2人にみつかったら終わりだよ。職員室に戻ってくる気配もない…』

一哉『(くっそ……仕方ない…)真春、全員撤退させてくれ』

真春『撤退したら回路の意味がなくなるじゃん』

一哉『俺が…出る』

真春『あんたが!?一哉が負けたらチームも負けなんだよ!?』

一哉『忘れたのか?俺は体育教師にも体育で勝ってる。

スポーツの技術は…バレー以外俺の方が上だ』

真春『にしたって…』

一哉『その間に…』

真春『え!?…わかった。絶対こらえてよ?』

一哉『あぁ』


俺は太一を呼んだ。

一哉『太一!体育教師狩りいくぞ』

太一『お!よっしゃ!叩き潰してやる…』

こいつは桧倉太一。柔道3段、陸上インターハイ4位という

体育の最強選手だ。

俺は太一をつれて、学校を回った。



太一『おい…あれ、若杉と池田じゃねぇか?』

太一が指差す先には…2名の教師と3人の生徒が倒れている。


一哉『(撤退させたけど…遅かったか!)』

俺は太一に作戦を伝え、教師のもとへ向かった。


池田『お前は…西野一哉だな?この事件の発案者の。かわいそうにな…お前のせいでこいつらは…』

一哉『発案?体育は強くても頭は相変わらずのバカなんだな。池田先生』

池田『あぁ!?若杉先生と俺のペアに1人でくるとはいい度胸だ。ここでゲームも終わらせてやる』

若杉『池田先生落ちついて…こいつが1人で来るわけがない』

一哉『さすが若様と呼ばれる体育教師の鏡の先生。

赤坂先生や池田先生みたいに食いついてこないから楽で助かります。その通り俺は1人じゃない』

若杉『では、始めようか…最初は1人で大人2人相手にするつもりか?』

一哉『もちろん』

池田『ふん、ナイフ術に敵うのかな?』

池田は俺にナイフを突きつける。

一哉『真春…GO』

若杉『?…お前はとうとうおかしくなったのか?堀はここにいないぞ?』

一哉『先生たちは…元アスリートの先生だったりするのに、

注意力というものがないんですね』

俺はそう言ってスマホの画面をみせる。

若杉『!!!』

池田『通話中…だからなんなんだ?』

一哉『これだから馬鹿な教師は嫌なんだ…真春?終わった?』

電話真春『今終わった。とりあえず体育教師は赤坂と渡邉以外は全員、水酸化ナトリウム溶かした水ぶちまけて、少し強めの電流ながして軽く気絶してもらってるから…あとは私たちが水に気を付けながらとどめさすだけ』

2人『!!!』

一哉『俺が一人でいたのは時間稼ぎ。ついでに言うと…先生達も2人とも脱落になるよ……太一!いけ!』

俺の合図で太一は後ろから池田の首を絞め、気絶させた。

若杉『池田先生!…こいつは…桧倉!!』

若杉が太一を捕まえようとした瞬間

俺は少林寺憲法を使って若杉をおさえつける。

若杉『ぐわぁぁ!』

一哉『リタイヤしろ。そうしないと…先生にも電流あびてもらうよ?』

若杉『っ!!』

一哉『あと5秒で決めて。俺も時間がないから…5.4.3.2…』

若杉『わかったよ!若杉慧、池田康…リタイヤ』

一哉『知ってるんですよ?メールで校長に連絡するんですよね?早くしてください。片腕でできるはずです』

若杉は俺に言われた通り校長にメールを打って送った。

俺は若杉の腕を離して、ナイフを受け取った。

若杉『池田先生の蘇生をしなければ…あれ?』

池田『う、うーん…』

太一『とっくにやってます。柔道選手なめないでください』

一哉『これで体育教師はあと2人。先生達もお疲れさまでした』

俺と太一は体育教師2人を下して3-Bへと戻った。


放送『教師チーム…体育 若杉慧 体育 池田康 リタイヤにより脱落

体育 深沢零 体育 土田祐 体育 星野人志

体育 深川勇治 脱落

教師チーム…残り89名』


一哉『(よし…あとは赤坂と渡邉…他の教科の教師も片付けないと…)』



俺達は…対決開始3時間でようやく、1歩リードをした。

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