未来~あなたへ送るメッセージ

西野たくみ

第1話

片想いなら言わなければいい

両想いなら気づかなければいい。



私、白石未來は今年から蛍光高校に通う新高校1年生。

新しい生活に心踊らせながら、新たな出会いに期待をしながら

学校までの道を音楽を聴きながら歩いていた。


未來『(学校に音楽聴きながら行けるって最高…)』

私が聞いているのは恋愛ソングばかりだ。

今、聞いてる歌も切なくて大好きな歌だ。

私は歌が大好き…なぜなら緊張や考え事をする時

心を落ち着かせることができるから。

未來『(あーこの歌みたいに甘く切ない恋を経験してみたいなぁ…私もこのアーティストみたいにかわいくてモデルやってれば

モテたのかなぁ…)』

私はそんなことを考えながらも期待をしながら

あと学校までの数mというところまでやって来た。


私はが普通に歩いていると…いきなり後ろから『おい!危ない!』

という叫び声が聞こえた。…かと思ったら私は腕を引かれて

声の主に抱き抱えられる形になっていた。


未來『な、なにするんですか!?やめてください!!』

??『あのねぇ…君、死ぬのとこだったんだよ?』

その人を見ると同じ制服を身にまとっていた。

名札には…西野と書かれていた。

未來『し、死ぬとこ?何をいってるんですか?』

西野『まったく…信号を見ろ!!赤!!』

私はビックリして信号を見てみると…確かに赤信号になっていた。

未來『え!!!!』

西野『君、1年生?』

未來『はい…今年から…』

西野『高校からスマホ持ち込めるからって、前はしっかり見なきゃダメだよ』

未來『すいません…助けていただきありがとうございました…』

西野『君、名前は?』

未來『白石未來です!』

西野『未來ちゃんね。あ、俺は3-2の西野優翔…よろしくね』

未來『(感じのいいかっこいい人だな…)』

そう思って先輩の顔を見ていると前方から先輩を呼ぶ声がした。

優翔『あ!おっはー!!…じゃあね!未來ちゃん!』

未來『は、はい!ありがとうございました!!』


未來『(西野優翔先輩…か……)』



私は…この時から恋をしてしまっていたのかもしれない。

でも…過去の私に伝えたい…その人を好きにならないで…。





私はクラス表を確認して、自分のクラスが1-2だと知った。

二組の教室に行くと…幼馴染みの水野優希(女)と北野蒼太がいた。


優希『あ!未來も同じだったんだ!』

蒼太『よ!三人揃ったな!!』

未來『あー!優希!やったね!』

私達は駆け寄りハイタッチをしていた。


優希『未來はなに部入るか決めた?』

未來『んー…まだかなぁ?優希と蒼太は??』

蒼太『俺はもちろんサッカー部!』

優希『私はダンス部!!』

未來『二人はずっとやって来てるもんね~』

優希『未來はソフトボール続けないの?』

未來『うーん…なんかなぁ…新しいことやりたいんだよね』

蒼太『え、でも高校って大体昔からやってた人が継続してやってるってパターンが多いからきつくねぇか?』

優希『ソフトボールならついていけるのは確定だし…』

未來『うーん…』

そこでチャイムが鳴ってしまった。

優希『あ、じゃ、あとでね!』

蒼太『あー地味にHR緊張する…』

二人はそういいながら席に戻って行った。

…しかし、私はリアルに部活に迷っていた。

だが、このあと今日は部活動見学があるというので一人で

学校内を回って歩いていた。


すると…

野球部『あ、君!マネージャーにならない!?』

サッカー部『いや、野球部じゃなくてサッカー部のマネージャーひなってよ!』

テニス部『君、テニスやらない!?』

吹奏楽部『金管楽器やってくれないかなぁ?』

と四つの部活に囲まれてしまった。


未來『すいません…興味ないです…』

私がそう言うと四つの部活はどこかへ去っていった。

未來『(はぁ……どうしよう…)』

私は余計に迷いながら、校内を回り続けた。


しばらく校内を回ってあるいていると弓道部がメンバー勧誘を

必死にしていた。

しかし…勧誘をしている人をみて私は目を丸くした。

そう、そこにいたのは今朝の西野優翔先輩だったのだ。


優翔『弓道部入りませんか~?初心者大歓迎です!』

女『優しいこの先輩が一から教えてくれます!』

優翔『おい、栞里…勝手に付け足すなよ…』

栞里『いいじゃない?……あ!君!』

栞里と呼ばれる女子生徒が私のところまで駆け寄ってきた。


栞里『君!弓道やってみようよ!』

未來『あっ…えっと…』

優翔『あれ?君は…確か……未來ちゃん?だよね?』

未來『は、はい!(覚えててくれたんだ!!)』

栞里『え、知り合いなの?』

優翔『今朝ちょっとね~』

栞里『じゃあ、いいじゃない!未來ちゃん?はいろうよ!』

未來『うーーーん…』

優翔『無理しなくていいけど…もし、入ってくれるな…』

未來『わかりました、入ります!!』

私は先輩が言い終わる前に返事をしていた。

栞里『やったね!優翔!』

優翔『あぁ!未來ちゃんありがとう!』

未來『はい!』

栞里『じゃあ、こっちきて!!少し体験してみよう!』

私は栞里先輩に腕を引かれて弓道部部室までつれていかれた。



栞里『わーお!ピッタリ!』

未來『あの…これは…誰の…でしょうか?』

私は更衣室に置いてあった…忘れ物らしき弓道着をきせられていた。

栞里『うーん、やめた人…とでもいっておこうかな』

優翔『……だな』

先輩たちは顔を見合わせながら少し難しい顔をしていた。

未來『やめた人って…いいんですか?こんな高価なもの…初心者の私が着ちゃって…』

栞里『いいのいいの!卒業…してるからさ!』

優翔『未來ちゃんは気にしなくていいよ!』

先輩たちがそういったとき、二人の生徒が更衣室き入ってきた。

??1『あれ?優翔はやいね…ってその子は?』

優翔『あ、新入生の子だよ。新入部員です!』

??2『えー!ほんとに~?よろしくね!』

未來『は、はぁ…』

栞里『あ、メンバーは三年三人とこの二年一人だけなんだけど…

自己紹介お互いにしよっか!…私は七瀬栞里!』

美波『私は、三年の岡村美波!』

蘭『私は二年の生駒蘭だよ!』

優翔『一応俺も…西野優翔だよ!俺が部長で副部長は栞里だよ』

未來『よろしくお願いいたします!!私は白石未來といいます!』

美波『じゃ、未來って呼ぶね!』

蘭『私も!』

栞里『私たちのことは適当に呼んでいいから、困ったことは気軽に声かけてね!』

未來『はい!!ありがとうございます!』


私はこうして弓道部のメンバーの一員となった。

しかし、私以外の入部者はいなかった…。

未來『(弓道ってそんなマイナーなスポーツじゃないよね…?)』

優翔『よろしくね!未來ちゃん!』

とはいえ、私は憧れの西野先輩と同じ部活に入ったのだった。






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