宇宙の忍者 ヒロ 1章 *超古代文明と無限宇宙の謎に挑む*

鶴野 天王正(てんのうせい)

第1話 序 宇宙誕生

我々の宇宙は、百三十七億年前に生まれた。


無から生まれた極小の宇宙は、内在するエネルギーによって急膨張きゅうぼうちょうした。

その結果生まれた元素のガスが宇宙全体に満ちていたが、ガスの密度みつどの高いところの密度がさらに高くなり、銀河へ発展した。


宇宙誕生から二十億年たった頃、我々の銀河系が誕生した。宇宙には、同じようにして生まれた銀河が千億個もある。


銀河では多くの星が生まれ、それぞれの寿命じゅみょうきると死んでいった。


宇宙誕生から九十億年たった頃、寿命が尽きて超新星爆発ちょうしんせいばくはつを起こした星があった。

爆発によって宇宙にまき散らされた物質と宇宙のガスが重力によって集まり、我々の太陽系が生まれた。


太陽の周りでうずを巻いていた物質が集まって惑星わくせいが生まれた。

その一つとして、四十六億年前に我々の地球が誕生した。


灼熱しゃくねつの惑星として生まれた地球は徐々に冷えて、地表に海と陸地ができた。


あらゆる物質が海にけ込んでいき、地球誕生から十億年たった頃、原始生命が誕生した。

その生命は長い年月をかけて徐々に進化し、今から四億八千万年前には脊椎動物せきついどうぶつが現れた。


その後、両生類、爬虫類はちゅうるい、そして恐竜が登場するが、六千五百五十万年前に恐竜は絶滅した。

恐竜時代の後に繁栄し始めた哺乳類ほにゅうるいは、さまざまな方向に進化していき、その中の一つが我々人類の祖先となった。


人類の祖先は、直立二足歩行を行い二本の手を使うことによって、急速に脳を発達させた。

人類は言葉を話し道具を発達させて、一万年前には地球上の各地に文明を築きあげた。


アジア大陸の東、太平洋に浮かぶ日本列島には、八百万やおよろずの神を信仰する独自の文化が栄えた。

しかし百年千年と時が過ぎていき、地球上の超古代文明の痕跡こんせきは埋もれて見えなくなった。


そして今、特別な星のもとに生まれた少年が、超古代文明の謎、さらに宇宙誕生の謎に挑む。

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