もう一つの流れ星

ササキ リノ

第1話 さかだちできないカバ

今日もカバは

さかだちの練習

大きな顔が邪魔で

出来ません


傷だらけに

なりながら

毎日一生懸命

やってます


周りの仲間は

大きな口をあけて

笑っております

カバが

さかだちできたところで

「バカ」って

言われるだけ・・・


それでもカバは

やめません

大好きなあの子と

約束しました



冷やかし半分で

言った

大好きなあの子は

泣き出しました・・・



周りの仲間は

目くじら立てて

怒っております

カバは

カバらしく生きていれば

「バカ」って

言われることもないのに・・・


それでもカバは

やめません

毎日毎日

一生懸命やってます



ある日の雨の日

近寄って来たのは

大好きなあの子と

仲間たち・・・


大きなからだに

力を合わせて・・・


がんばるカバのために

力を合わせて・・・


みんなで

足を支えました・・・


みんなで

足を支えました・・・


その時カバは

初めてバカに気付きました

はじめて涙が流れました


その時カバは

初めて自分を知りました

できない事とできる事を


その時カバは

・・・知りました


支えてくれる

友がいることを・・・


支えてくれる

素敵な友がいることを・・・


やさしい友がいることを・・・

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