第48話 送迎

 顔の知らない友達のバイトにつきあった。付き合ったと行ってもバイト仕事をするわけじゃなく、バイト先のラーメン店まで一緒に行っただけだ。

「ラーメン食べたら帰ってるね」

 そう言うと、友達は焦りだした。

「終わるまで待ってたほうがいいよ。ほら、通ってきた高架下のあたり、最近は危険なんだよ。一緒に帰ったほうがいいって。あと1時間くらいだし、待ってたらいいよ」

 いや、こっちは怖くもなんともない。

 だけど友達はしきりに怖いから危険だからと繰り返す。

「ね。待ってたほうがいいよ」

「わかった」

 怖いのは友達なんだろうな。まあ、その恐怖にも付き合ってもいいか。



 ここで目が覚めた。

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