第39話 僕がコミカルフェスとアニフェスに!?

 神崎との件が決着?してから少し立ち、今は六月の

半ば。柊介はその間もバイトをしたり忙しい日々を

送っていた。

 そして、さらにこの後忙しさが増す出来事をゆい

から告げられる。


「コミカルフェスに出る!?」

「ええ。今、作ってるゲームがあるでしょう。それを

出そうと思って、応募してみたの」

「それで」

「受かっちゃった。だから今から完成まではちょっと

デートもできないかなって」

「そっか。じゃぁ僕も手伝うよ」

「ええ。当然よ。だって、エントリーには二人で

って事にしてるから」

「もう決めてたの?」

「もしかして嫌だった?」

「そんな事ないよ。それに、これが初めて二人で

作るゲームを世に出せるんだから。これからの

事を考えたらいい経験だよ」

「そうね。将来の為にも頑張らないと」

「うん。じゃぁバイトの方も調整するね。僕は

ゆいさんが一番優先だから」

「ありがとう。じゃぁ明日から忙しくなる

から今日は朝まで楽しみましょう」


 ゆいは服を脱ぎ、柊介に抱き着いた。それから

二人はゲーム制作を続けた。

 ゆいがシナリオ、プログラムなどをし、柊介が

サウンドやキャラデなども手伝う。

 その事を洋子に話したら手伝ってくれると

いう事で三人で作る事になった。


 休みの日は一日中部屋に閉じこもる。たまに

買い出しに行くぐらいで、三人は少し疲れが

見えてきた。


「ちょっと休憩しましょうか」

「そうね。休みましょう」


 三人は作業を止め、休憩する。すると

柊介の電話が鳴った。

 それは咲夜からだった。


「浅倉くん、今何してる?」

「えっと、ゲームを作ってます」

「ゲーム?」


 柊介は咲夜に今の状況を説明した。


「へぇ、それはすごいわね。でも、コミカルって

八月の半ばよね」

「そうですね。だからそれまでは忙しく

なりますね」

「そっか。できればこっちも手伝ってほしかった

けどな」

「こっちって、ライブ決まったんですか?」

「ええ。同じ八月に行われるアニフェスに今年も

出る事になったわ」

「本当ですか。おめでとうございます」

「ありがとう。去年は見てくれてたけど、今年は

キミにも出る側になってもらいたかったのよ!

社長達も賛同してるから」

「ぼ、僕がアニフェスに?そ、それは無理なんじゃ」

「大丈夫よ。あなたはちゃんとしたうちのメンバー

なんだから」

「そ、そうですけどでも」

「ええ。そっちの事もあるものね。強制はしない

けど考えてほしいわ」

「わ、わかりました。ちょっと考えてみます」

「ええ。お願いね」


 電話を切ってから今の事をゆい達に話した。


「そっか。やっぱり咲夜さんはすごいね」

「そうですね。そんな人とも知り合いなんです

よね私達」

「それで、柊介はどうしたいの?」

「えっと、僕はやっぱりゆいさんが一番ですけど」

「出てみたんでしょ。まぁコミカルフェスと

アニフェスは日にちはかぶらないから大丈夫

だけど、時期は同じだからあなたにはヘヴィーに

なるかもね」

「うん。でも、やってみたい。こっちもちゃんと

手伝います。だから」

「いいわよ。幸い洋子ちゃんが手伝ってくれてる

から、そこまで心配はないからね。やってみなさい」

「ありがとうゆいさん。洋子ちゃんもごめんね」

「いいわよ。柊介がやりたいようにすれば。それに

あなたのライブも見たいから」

「ありがとう。じゃぁ咲夜さんに連絡するね!

今日はちゃんとこっちもするから」


 咲夜に参加する事を話し、それからもゆい達と

ゲームを制作する。

 そうして、ライブとゲームの作業をしている

柊介もさすがに疲れが見え始め、夏休みに

入った翌日、柊介は疲れで倒れてれしまった。


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