孤独を切り拓いて

きみが孤独に気づいて

立ち尽くすのを

僕は見ていた


大勢の中にあっても

心の孤独は拭えない

まして埋まりはしないのだと


気づいてしまったきみが

途方に暮れる横顔は

硬質な結晶のようで


打算に塗れた手を

伸ばすことなど

出来なかった


きみは強さを秘めた眼差しで

先を見つめている

僕より遥かに先を


たとえ孤独を抱いても

染まらない輝きを放つ

きみは


自らの手で孤独を

困難を切り拓いていく

孤高の存在


僕はただ見つめる

きみという事象の

輝ける軌跡を


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る