黄色い、星屑。

禽獣草木:鳴かずとも、話さすとも、動かずとも、命あるすべてのもの。


栄華秀英:すべてすべてのうつくしい「草木の花」のこと。

  「栄」→ 草の花

  「華」→ 木の花

  「秀」→ 実を結ぶが花が咲かないもの

  「英」→ 実を結ばないが花は咲くもの


茉莉花の残り香、揺蕩う闇で。ひとりかも寝む男は誰ぞ。

高貴なるお方。この国の王でございます。

それは失敬。あまりに嗅ぎ慣れぬ香であったもので。

隣国の艶かしゅうございます、内君に賜われた物らしく……。

栄華秀英が咲き乱れたような、あの御方か?

そうでございます。

はて、どうしたものか。


百花繚乱:様々な花が咲き乱れている様子。


ひしめき合っては、体にふれあい、羨望。

近づき合っては、体をほめあい、艶羨。

(秘密をいうと、柱頭では嫉妬ばかり。)

するどく、鋭く、華やかに。

それが花々の生きる意味なのです。


薫衣香:衣服に香りを染み込ませるための香。きっと現代風で言えば、芳香剤。

よくたきしめたる薫物の、昨日、一昨日、今日などは忘れたるに、ひき開けたるに、煙の残り香するは、ただ今の香よりも、めでたし。(枕草子・二百十四段)

→ 衣服


空薫物:どこからか、漂ってくる香りのこと。わざとでも、しらずとも。ぷかりぷかりと、心地よく。神仏ではない、個人の楽しみのために。

→ 空間、部屋

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