第10話 そして未来へ

果たしてレイとミオは、第一志望に合格した。

レイの進路は若干他人に振り回された結果であったが、後悔は無かった。


「ミオ、文系学部だから白衣着るなよ」

「いいじゃん、かっこいいもん」

「……」

「それに、文系でも、心理は着てるでしょ?

だから私もいいの!」


以前より二人が会う時間は減ったが、それでも二人のキャンパスライフは充実したものだった。


「ねえ、レイ……たくさん、勉強してね」

「は?あたりまえだろ」

「うん……それで、私にあなたが見る世界を見せて」


ミオによる、レイのクオリアの探求。

ミオは、特別なレイに、拘り続けた。

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