第8話 進路選択

「物理の高橋先生な、亭大の工学部だってよ……」

「うそ!エリート!」

「だよな……俺も行くって言ってしまった」


レイは買い物袋を空に翳した。


「へー」

「でも、やっぱり現役じゃー無理かー!今の学力では!」


ミオは静かに立ち止まった。


「いけるでしょ」

「は、何を根拠に……」


「元文系でしょ?

亭大工の二次試験の国数理英のほとんどが得意科目!

つまり余裕!」


ミオはレイの先を歩いた。


「数学理科は私にまかせて!」


ミオの言葉は、いつでもレイの未来を変えてしまう。

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