第2話小西 由佳子1-2

今週末はバレンタインデーだ。


娘が友達にあげる 友チョコ を買う為、一緒にスーパーまでやってきた。



「早く選びなさいよ!

家帰って晩ご飯作らなくちゃいけないんだからっ!」


どれにしようか迷っている娘を怒鳴りつける。



チョコね~・・・・。

旦那にはあげなくていっか。

もうそんな関係でもないし。


あ、でも息子にはあげようかな。

息子は可愛くて仕方ない。

娘には・・・・・コイツは女だからあげなくていっか。



息子にあげる分のチョコを1つ手にとった。

んー・・・・・・・、もう1つだけ。


息子にあげる分とは別に、もう1つチョコを手に取る。

これはね。

別に・・・・あれよ。



子供の世界にだって友チョコがあるなら、大人の世界にも ソレ があっても良いじゃない?

そう!そんな感じ。

別に下心もセコイ感情も何もないし!


チョコを2つ取ると娘の目を盗み会計をする。

店員から包装されたチョコを受け取ると、まだ選び続けている娘に怒鳴りつける。



「早くチョコ選びなさい!安いのだからね!

子供同士で高いチョコなんてあげる必要はないからっ!」

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